衆院選が8日、投開票され、東京18区から立候補していた「再生の道」吉田綾氏(40)は落選確実となった。昨年7月の参院選に続いて、国政選挙で連敗となった。

異例の選挙戦を展開した。東京18区は武蔵野市、小金井市、西東京市が区域で、学校や塾が多い文教地区。1日から中学受験が始まることを前提に、一部地域でマイクの音量を通常よりも下げて選挙戦を展開していた。教育を公約の1つに掲げる吉田氏は「私が教育をテーマに掲げているのもあって、受験生には迷惑をかけたくない。子供にとっても大変な時期」と5歳の子供を持つ一児の母として、音量減の理由を語った。

1月30日、政府は衆院選が大学などの入試時期と重なることを踏まえ、学校周辺での街頭演説など選挙運動に配慮が必要だとの認識を示した。その前日29日に配信で行われたYouTubeチャンネル「ReHacQ」(リハック)の東京18区のネット討論会では、他の候補者にもマイクの音量減を呼びかけていた。

受験が始まった1日からは日中の駅前演説を自粛。夜7時からの演説1本にしぼり、日中はひたすら選挙カーの中から声を出していた。学校だけではなく、塾の場所もマッピングした上で除外し、走行ルートを設定するなどの徹底ぶりだった。

マイク納めとなった7日の演説では、同党の創設者、石丸伸二氏への感謝を述べた。吉田氏は選挙カー上でまずは選挙に関わったスタッフに感謝。その上で「再生の道という仕組みをつくってくれた石丸伸二さんに非常に感謝しています。彼の考え方、再生の道を立ち上げるよということがなければ、この場所には立ってないですし、背中を押してもらってなかったと思います」と熱く語った。続けて「今、立場的に1つの政治団体を応援するということが難しいと思いますが、それでも『頑張れ!』というエールをくれています」と明かした。現在、石丸氏は「リハック九州」支局長の立場で、特定の候補者への応援はしないと宣言し、今回の選挙戦には関わっていなかった。

昨年7月の参院選落選後は、公立小の教室支援員として勤務。教育現場の窮状を目の当たりにしてきた。「教育から日本を再生」をテーマの1つに掲げ「先生たちは本当に苦しんでいます。環境を変えたい」と訴えた。「先生たちが忙しい。業務負荷が大きい。その間、採点したり、29人の学習が止まっています。教室の相談員がいれば、他の子のフォローもできたり」と投げかけた。また、財源が不透明な消費減税や給付金にも慎重で「未来の子供にツケを回さない」と主張してきたが、届かなかった。

吉田氏は参院選で約13万票を獲得するも落選。茨城県出身で上智大外国語学部ロシア語学科を卒業し、09年4月に日本貿易振興機構(JETRO)へ入社。その後、外務省在外公館派遣員制度を利用し、在ロシア日本国大使館勤務がある。