連載「鳥海高太朗の静岡深掘り」第18回は「春からは静岡空港からハノイ、釜山へも行ける」です。月1回、航空・旅行アナリスト鳥海高太朗氏(47)が、静岡に関する身近な話題を分かりやすく解説。お得な情報もお伝えします。
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静岡空港は今年の春から国際線新路線として2路線が就航することになった。まずは韓国の釜山を拠点とするアシアナ航空系の格安航空会社(LCC)であるエアプサンが3月30日~10月23日の期間運航となるが、月曜・水曜・金曜の週3往復で静岡~釜山線が運航されることになった。
静岡空港を午前11時50分に出発し、釜山の金海国際空港に午後2時に到着する。時差もなく、静岡空港からわずか2時間10分で釜山へ行けてしまうのだ。釜山からの帰国便は午前9時5分に出発して静岡には同10時50分に到着するスケジュールとなる。
釜山は海鮮もおいしいほか、釜山名物のミルミョンやサムギョプサルもおすすめだ。個人的にはおいしい豚肉を焼いたサムギョプサルを塩で食べるのがおすすめ。また朝ご飯としては、釜山中心部の南浦洞(ナンポドン)にあるスンドゥブチゲのお店「トルゴレ」が絶品で、思ったほど辛くないスンドゥブチゲとご飯の相性が抜群で最高だった。1日2往復のソウル便(チェジュ航空)とともに韓国へのアクセスがより充実する。
さらに静岡空港から東南アジアを結ぶ初めての定期便として、ベトナムのLCCであるベトジェットが4月28日から火曜・木曜・日曜の週3往復で静岡~ハノイ線が新規就航する。静岡空港を午前10時30分に出発し、ハノイ空港に午後2時に到着。時差は2時間でハノイまでは6時間半のフライト。帰国便は深夜2時40分に出発し、静岡空港には午前9時30分に到着となる。
東南アジアへの直行便は静岡空港開港以来の悲願であり、ベトナムを中心に新たなインバウンド需要が静岡県内にも波及するなどの経済効果も期待できるほか、静岡県民にとっても週末を使って気軽にベトナム旅行を楽しむこともできるのだ。ハノイで食べる米粉をつかった麺料理であるフォーは絶品であり、是非訪れたいところだ。
〇…新規の国際線が就航する一方で、9月30日をもって静岡空港が開港した09年から那覇空港、新千歳空港の2空港を結ぶ路線を各1日1往復で運航していたANAが運航休止することを発表した。
ANAによると国内線事業は需要構造の変化や不可逆的なコスト増によって利益率が大幅に低下し、特にここ数年はコロナ禍以降高単価のビジネス需要が回復せず、コロナ禍で行われた公租公課減免や燃油補助といった政府からの支援がなければ実質赤字という状況となっていたとのことだ。
静岡空港発着2路線については静岡県の皆さまに支援をいただきながら運航を継続してきたが、09年の就航以来営業赤字が続き、特にコロナ禍以降は繁忙期のみで運航し、24年7月に通年運航を再開したものの営業赤字が拡大したことで運休という判断に至ったとのことだ。10月以降、国内線はFDAのみとなり、札幌の新千歳空港と丘珠空港(夏ダイヤ期間のみ)、出雲(季節運航)、福岡、熊本(季節運航)、鹿児島を結ぶ路線のみとなる。那覇へ向かう場合は福岡などで乗り換える必要があり、ANAが運休することで直行便では行けなくなってしまう。直行便が飛んでいる間に沖縄へ出かけてみるのもいいだろう。

