立憲民主党の塩村文夏参院議員は5日の参院予算委員会で、高市早苗首相の陣営が昨年の自民党総裁選で他候補を中傷する動画を作成し投稿したとする「週刊文春」報道をめぐり、首相の公設第1秘書と動画を作成したとされる男性の会話の音声として「文春オンライン」が新たに配信した内容について、「捏造(ねつぞう)ですか」とストレートにただした。
高市首相は「私が認識している事実とは違います」と応じ、質問に対してストレートには答えなかった。
塩村氏は「捏造とは言い切れない、ということでよろしいでしょうか」とさらに踏み込んだが、高市首相は「捏造という言葉を使うかどうかは別として、私が認識している事実とは違うということです」と繰り返し、「これまでにも当該週刊誌には事実と違うことを何度も書かれてまいりました」と主張した。
塩村氏は、首相の答弁に「違和感がある」と述べ、「私も何度も、週刊誌には書かれたことがございますが、その時、私は弁護士とともに事実と違うと週刊誌に抗議している」と述べ、「細かいこと一つ一つに対応するのは、総理としては『違う』と言うかもしれないが、今回国会質疑でこれだけ取り上げられ、疑念が広がっている。(文春側に)抗議をしっかり行うことは検討しないのか」とただした。
これに対し、高市首相は「毎週毎週、人から聴く範囲で、親切に記事を送っていただく範囲で、非常に多くの事実と異なる報道がなされている」とした上で、「過去は週刊誌側に、弁護士とともに抗議文を送ったことも、訴えたこともありましたが、何の効果もなかった」と主張。「(当時は)時間と労力を使い、大変な負担を負い、最後は和解金でなんとかしてくれと向こうから言ってこられても、訂正記事が同じスペースで掲載されるわけでもなく、名誉の回復もなされない」と主張した。
今回は、首相就任後の疑惑報道でこれまでとは事情も異なるはずだが、「私は今、日本国を背負って国家経営に取り組んでいる。本当にそういうことに時間を使っているひまはない。そういう思いでございます」と述べると、自民党席からは拍手が起きた。
塩村氏は「(それなら)しっかりと事実とは違うということを示さないといけない」として、第三者を入れた調査も検討すべきだと求めた。
高市首相は、これに先立つ立民の岸真紀子議員との質疑でも「週刊文春は、メールなどのやりとりやオンライン会議を行ったことをこまやかに証言を得たとしている。だからこそ、週刊文春が捏造しているのかどうか、それとも第1秘書が事実を言っていないのか」と問われた。これに対し、「(報じられたデータ)音声も昨日聞いたが、大変違和感を覚えた。週刊誌の記事が正確だということを、委員が確信した上で私に質問をしているのであれば、私は違う、と申し上げてきた」と述べた。
「私自身が証明できないことを証明してから、聴いていただかないと、本当に分からないですよ。正しいものなのかどうなのかか」とも主張し、「私は秘書に確認するしかできない。私自身のことは良く分かります。しっかり一つ一つ通告を受けて秘書に確認し、昨日も音声データを聴いてその上で答弁している」と口にした。
「委員はあくまで記事が正しい、私の答弁が間違っている。そういう印象操作をされている。大変心外です」と、怒りをにじませる場面もあった。

