簗和生農相は14日の衆院予算委員会で、「会場費の一部」との認識を示している衆院選でのシャトルバスによる支援者無料送迎をめぐり、地元の栃木県の選挙管理委員会との間で主張に食い違いが生じていることについて、「記録は残っていない」との発言を連発しながら、選管に事前に確認したという秘書の「記憶違い」の可能性に、あいまいな言い方ながら言及した。
簗氏は13日の国会質疑で、事前にバスでの無料送迎の是非を地元選管に確認したか問われ、「スタッフが選挙管理委員会にバスを借り上げる前に確認し、会場費の一部として計上するものと回答を踏まえて計上したと報告を受けた」と述べた。一方、民主改革の会の山岡達丸議員は選管に電話で確認したとして、事前に簗氏側からの確認はなく担当者も記憶がないとして「やる前に聴かれたら違反になると答えるはず」「起きてしまった後にどう計上していいか聴かれたら、会場費に含めるしかないでしょうと答えることになるが、それは違反ではないという意味で言っているものではない」と回答があったとして、簗氏の「虚偽答弁」に言及した経緯があった。
この日、公明党の伊佐進一議員に、選管の主張との食い違いについて確認したか問われた簗氏は、「当時の経緯を秘書に確認したところ、記録は残っていないが、シャトルバスの借り上げの前に選挙管理委員会への問い合わせを行ったとの報告を受けたので、昨日はそのように答弁した」と主張。一方で「山岡委員が選挙管理委員会に確認した回答を踏まえれば、収支報告書の作成に当たって、報告書への計上の方法について照会をしたのかもしれないと、当人からあらためて報告を受けた。これが事実関係でございます」と述べた。
伊佐氏は、「これが公選法にのっとって正しいかどうかという話ではなく、会計上どうかという相談をしたということか」とさらに問い、簗氏は再び「秘書の当時の対応として記録は残っていない」と述べ、「借り上げの前に問い合わせを行ったと、本人としては記憶をしているということで報告を受けている。ただ、一方で、昨日の山岡議員の確認の結果を踏まえれば、収支報告書への計上の方法について照会したのが実体かもしれないと、本人も今、申している」と述べ、秘書の記憶が定まっていないという主張を繰り返した。
伊佐氏はさらに、「栃木の選管は、問い合わせがあれば公選法違反に当たる可能性があると答えるはずだと(言っている)。我々もメディア各社も確認し、ほぼ同じラインです」と指摘。選管側の主張を説明しながら「じゃあ、そちら(選管)が間違っているということですか」と踏み込んだ。簗氏は「事実関係については、秘書の方で記録を残していないということなので、本人が言っていることについて、確実にどうだったかということの確認は私にはできない」と主張。「うちの秘書が、その辺はしっかり対応していると信じているが、山岡委員の確認した結果のお話をうかがう限り、計上の方法を照会したのかもしれないというふうなことが、本人もそのようなことをを申している。そこについては、そういったこともあるのかなといううふうには考えている」と、あいまいな言い方ながら、秘書の「記憶違い」の可能性に言及した。
一方、13日の答弁で「仮に違法性があるようなら、その時はちゅうちょしない」と、状況次第で更迭に踏み切る可能性を示唆していた高市首相は、この日の簗氏の答弁への感想を問われ、13日夜に簗氏と直接電話し、シャトルバス問題について説明を受けたとした上で、「この件が公職選挙法に当たるのかどうかについては、個別具体的な事実関係を踏まえ、関係当局が判断すべきもの。現時点で私が今、違法か否かをお答えすることはできません」と、明言を避けた。
「簗大臣が法令にのっとって適切に対処したということならそうですし、それが分からないということなら、さらにしっかり説明責任を尽くしてほしい」と述べ、「仮に違法性が大いに疑われ、私が法令違反ではないかという判断に至った時には、人事上のこともちゅうちょしないという意味でございます」と、あらためて述べたが、「昨日の時点では法令違反かどうかは明確ではなかったし、今の答弁をうかがっても、当局が判断することで、私自身が確信をもって違反と申し上げることはできません」と述べるにとどめた。

