武部新農相は28日、衆院財務金融委員会と農水委員会の連合審査会で、自身に関する「政治とカネ」をめぐって問われ、釈明に追われる場面があった。

2024年の衆院選で陣営側が、無償の「車上運動員」として登録したカメラマンに、86万円あまりの報酬を支払っていたと「週刊文春」に報じられた問題について、衆院会派「中道」の野間健議員が追及。武部氏は、自民党支部の選挙記録用の写真や動画の撮影を依頼したとし、「依頼を受けて支部の活動記録を行ったまでで、それ以上の主体的、裁量的な選挙運動の企画立案にもかかわっていない」として、選挙活動はしていないとの認識を繰り返し示した。

野間氏は「お金を払って、ただ単に記録用のものをつくるというのは、ほかの委員の方もおそらくやっていないのではないか」と疑問を呈したが、武部氏は「一般的にその他の方がどのように動画を撮影し、SNSなどにアップしているかは承知していないが、この選挙ではこの方にカメラの撮影、動画の撮影をお願いした」と主張。武部氏は27日の衆院農水委での野間氏とのやりとりで、カメラマンについて「実際に選挙カーに乗った事実はなく選挙運動はしていない」とし、衆院選の選挙運動費用収支報告書の訂正を選挙管理委員会に依頼したことを明らかにしている。

一方、野間氏は「非常に奇異な感じがするのは否めない」とした上で、この日、「文春オンライン」が武部氏をめぐり新たに報じた、過去の衆院選における「二重計上」による「3000万円にのぼる裏金疑惑」報道に言及。報道内容をもとに、「平成26年と29年の総選挙の選挙運動費用収支報告書、選挙にどれだけお金がかかったかの報告を選管にするもので、たとえば車上運動員の方にいくら支払ったかということが書いてあるが、普通は1回そういうこと(記載)があるかと思っていましたが、『武部新後援会総連合』の収支報告書の中の『選挙関係費』に、まったく同じ記述があるんですね」と指摘。「同じ日に同じ金額が、同じ方に書かれている。同じ方にもし2度払ったなら、公選法上、規定外のものをまた別途払ったと考えるのか、払っていなくて計上だけされてそのお金はどこにいったのか」と述べ、同様のケースが複数みられるとし、「車代とか、いろいろなものが2回、同じ金額で書かれ、非常に不可思議。2回払っているのか、1回なんだけれど2回計上したのか」として、真意をただした。

これに対し、武部氏は「報道があることは承知していますが、事実関係の詳細を確認しているところです」とした上で、「不備がある場合は、政治資金収支報告書などで訂正させていただくなど、適正に対応したい」と述べるにとどめ、事実が確認された場合でも収支報告書の訂正で対応する考えを示した。

これに対し野間氏は、「念には念を入れて調べていただき、何らかの形で疑念を晴らすよう、記者会見などでご報告をいただきたい」と、くぎを刺すように求めた。