高市早苗首相は6日の衆院財務金融委員会で、先月2日夜のG7首脳オンライン会議を欠席したことについて「大変大きな失敗だ」と問われ、「さまざまな要素を勘案した上で総合的に判断された」と従来の政府側答弁を繰り返した。その上で、過去のG7会合での対応を持ち出しながら「むしろ、G7の中で日本はアジアの代表という気概で臨んでいる」と主張した。
公明党の岡本三成代表への答弁。
首相の出席をめぐっては、直前に自民党幹部との間でアルコールも供された会食に出席していたことから、野党は「ドタキャン」ではないのかとして、首相や外務省の対応を追及している。首相や茂木敏充外相、外務省はこれまで、会議の日程が直前まで決まらず議題が欧米内の問題だったことから、外務審議官での代理出席となったこと、国際会議用の大型ディスプレーの準備が整わなかったなどと主張。また、会議時間が約30分で、高市首相の発言時間が1回、数分にとどまったためとの認識も示しているが、オンラインでも重要なG7首脳との顔合わせの場であり、欠席判断には疑問の声が噴出している。
岡本氏は「この判断には強い問題意識を持っている。数ある国際会議でも、日本にとってG7は別格だ」と指摘。「欧米だけで世界の流れを決められたら困るので、先輩の政治家や官僚、外交官のみなさんが命がけで勝ち取ったポジションがG7だ。総理も大切に思っていただいていると思うが、歴代の首相はそういう思いで取り組んでいただいてきた。G7を最も必要としているのが日本だ」とし、「いろんな予定があったと思うしいろんなご提案も事務方からあったと思う。欠席が事前に許されていたことは聞いているし、実際に英国首相は欠席したと報道でいわれているが、これはお父様の葬儀に出席という全然別格なんですね。トピックも欧米のディーゼルの話で、日本とは直接関係ないかもしれないが、日本はエネルギーが枯渇しそうな状況で、世界的なトレンドに乗っていくのは非常に重要だ」と、ただした。
その上で、「30分の中で発言が短かったので、必ずしも大切ではないという判断をされたと報じられているが、それは逆だ。時間が短いからこそ、日本の国益にかけてG7のメンバーがあっと驚くほどの価値的方向を示すことで影響を及ぼすくらいのお力や覚悟は、総理にあると思っている」とし、「今後は、そういう覚悟で国際会議のひとつひとつに取り組んでほしい」と苦言交じりに訴えた。
これに対し、高市首相はオンライン会合欠席について「さまざまな要素を勘案した上で総合的に判断された」と、従来の政府側の説明を繰り返した。一方で、「3月のG7オンライン首脳会議にも出ているし、6月のエビアンサミットにも出ている」と過去の会合での対応に言及。「むしろ、G7の中で日本はアジアの代表という気概で臨んでいる。昨日もフランスのマクロン大統領と電話会談をしました。先週はドイツのメルツ首相がおいでになったので会談した。G7首脳との会議に出席しバイ(会談)も行い、これまで培ってきた人間関係も大切にしながら、自由で開かれた安定的な国際秩序が揺らいでいる中、力強い日本外交を展開していくという覚悟だ」と応じた。
今月から来月にかけて予定されるAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議や、G20首脳会議に触れながら、「国際社会の共同課題に一致して立ち向かう姿勢で、日本からは(6月の)エビアンサミットでは相当、前向きな斬新な提案もできた」と強調したが、岡本氏からは「総理がいまお答えになったのは、10月2日に欠席した理由には、まったくなっていない」と、ダメだしを受けた。

