牡馬クラシック2冠目。世代の頂点を決めるダービー(G1、芝2400メートル、29日=東京)の最終追い切りが25日、東西トレセンで行われた。

皐月賞4着のダノンベルーガ(牡、堀)は美浦ウッドで僚馬を先行する形で2頭併せ。テンから気合が入った迫力ある動きを見せ、5ハロン66秒5-11秒4の好時計をたたき出し、好調ぶりをアピールした。同馬を管理する堀宣行調教師(54)が共同会見に出席した。

一問一答は以下の通り。

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-皐月賞の総括を

堀 まず皐月賞を目指す態勢として重要視していたのは、皐月賞を使った後もダービーに向けて余力を残せるかどうか。そこを見極めに時間をかけました。そういう調整過程の中で思ったより仕上がったという状況での出走です。結果は4着。競馬後のダメージは少なく戻りも早いので、トラックバイアス、中山2000メートルの条件とかが影響しての結果と受け取ってもらっていいかと思います。この馬にとって一番大きかったのは、余裕のある勝ち方をしていた中でしまいいっぱいになった。そこを検証しながら次に向けて調教を組み立てていくという形になりました。

-追い切りの動きや調整過程は

堀 皐月賞前との比較では全体的に底上げできた印象です。要素として大きかったのは健康状態、カイ食いも含めて落ちなかった。オーナーと牧場関係との信頼関係の中で、引き続き在厩調整をさせていただいたのが、馬にとって大きかったと感じています。そこのベースがあったので、徹底的な基礎体力の強化に取り組めた。仕上げの段階にはスムーズに入っていける状況でした。今回はダービーで7万人ほどのファンの皆さまの前で走るということで、メンタル面にアプローチする部分をメインに取り組んでいくということでした。今日の追い切りでもゴール板付近のハミの取り方、走り方、フィットネスは十分できているし、仕上がりとしては先ほど言ったとおり、皐月賞前よりも1段階いい仕上がりで出られるかなと感じています。

-舞台に関して

堀 現状の馬場状態に関しては今週からCコースですし分からないことが多いので、いい答えが見つからないが、まず左回りでコーナーの大きい東京に替わるというのはプラスですし、距離に関しては未知数ですが、操縦性も良く、性格の方も人との関係がいい馬ですので。適性というのは古馬になってから顕在化すると経験上、思っております。そういった意味ではこなしてくれると思っています。

-馬具の装着などは

堀 前走の馬場入りの時にちょっと高ぶりがありましたので、馬のメンタル面によってはゲート裏までメンコ着用するかもしれませんが、基本的にここまで使っている厩舎の装備で出走させます。

-追い切りの併せ馬で先行させた意図は

堀 後ろから行った馬がまだ太くて、強めにやりたかった。この馬自身の問題ではございません。

-併せ馬の際、4角で僚馬がダノンベルーガに接近したが意図的

堀 特に指示は出していません。問題になるようなことでもありません。