今年の英2000ギニー、セントジェームズパレスSを制したゴドルフィンのコロエバス(牡3、C・アップルビー、父ドバウィ)が最後の直線で競走を中止し、安楽死の処置が取られた。9頭立てで真ん中の5番枠からスタート。道中は後方3、4番手を追走し、直線もスムーズに進路を確保したが、脚を故障して転倒した。鞍上のウィリアム・ビュイック騎手も馬場にたたきつけられたが、無事が伝えられている。

ゴドルフィンの公式ホームページは管理するアップルビー師のコメントを掲載。アップルビー師は「モールトンパドック(厩舎)のすべての人がコロエバスを失い、深い悲しみの中にいます。シェイク・モハメドとゴドルフィンのすべての人と気持ちを共有しています。偉大な馬がこのように命を失ったことが悲しいです。2000ギニーとロイヤルアスコットでは素晴らしい喜びを与えてくれました。ウィリアム・ビュイックが無事だったことが何よりです」と話している。

英国のゴドルフィンが所有するコロエバスは2歳時に3戦2勝2着1回の成績を残し、今年初戦だった英2000ギニーは同じ厩舎で無敗の2歳王者ネイティヴトレイルを破ってG1初制覇。続くロイヤルアスコット開催のセントジェームズパレスSも接戦を制した。けがでサセックスSを回避した後、前走ジャックルマロワ賞は本来の走りが見られず5着に敗れ、反撃が期待されていた。通算成績は7戦4勝。

レースは英国からの遠征馬ドリームローパー(牝5、E・ウォーカー、父ロペデヴェガ)が好位から抜け出し、同じパリロンシャンで行われた5月のイスパーン賞に続くG1・2勝目を挙げた。鞍上はキーラン・シューマークで勝ちタイムは1分36秒14。5馬身半差の2着にはアイルランドから遠征したオーダーオブオーストラリア(牡5、A・オブライエン、父オーストラリア)が入った。レーシングポスト電子版によると、ドリームローパー陣営は秋の大目標として、BCフィリー&メアターフ(G1、芝1900メートル、11月5日=キーンランド)への遠征を視野に入れている。