1番人気のホッコーメヴィウス(せん6、清水久)が、コースレコードに0秒1差と迫る好時計3分33秒4で逃げ切り、新潟JSに続く重賞連勝を果たした。2着は10番人気アルーフクライ(せん8、宗像)。3着は2番人気メイショウアルト(牡4、高橋亮)。

強気の逃げだった。スタート直後に黒岩騎手が手綱を押すと、するすると先頭へ。最初に1号障害を跳んだ。「この馬より速い馬はいないだろうとハナへ行った」。その後、1度も後続に影を踏ませず最終障害も先頭でジャンプ。着地後、さらに後続との差を広げ、3馬身半差でゴールへ飛び込んだ。「返し馬の感じが前走よりも良くて、今年一番と言える状態だった。自信を持って乗りました」。まさに横綱相撲だった。

前走の新潟JSで重賞初制覇。その後は10月16日の東京HJ(J・G2、芝3110メートル)へ向かうプランだったが「すごく状態がいいので」(清水久師)と予定を前倒し。それも功を奏した重賞連勝だ。「馬が成長し、体に幅が出てパワーアップしている」とトレーナーは充実に目を細めた。

この後は、体調が良ければ当初目標としていた東京HJに参戦する。ジャンプ界の頂上がうっすらと見えてきた。

◆ホッコーメヴィウス ▽父 ダイワメジャー▽母 ホッコーメモリー(ダンシングブレーヴ)▽せん6▽馬主 北幸商事(株)▽調教師 清水久詞(栗東)▽生産者 高昭牧場(北海道浦河町)▽戦績 36戦5勝(うち障害17戦4勝)▽総収得賞金 1億5243万円(うち障害1億4083万円)▽主な勝ち鞍 22年新潟JS(J・G3)▽馬名の由来 冠名+人名より