昨年暮れの東京大賞典で史上初のG1・4連覇を果たしたオメガパフューム(牡7、安田翔)が現役を引退することが7日、分かった。管理する安田翔伍調教師(40)が明かした。

今年の東京大賞典(29日)には出走せず、今後は北海道新ひだか町のレックススタッドで種牡馬入りする。

同馬は、昨年末の東京大賞典を制した後、今春から種牡馬入りする予定もあったが、関係者の協議により現役続行が決定。今年は始動戦のアンタレスSを制し、続く帝王賞は3着。休養を挟んで、前走のみやこSは3着だった。その後は“前馬未到”のG1・5連覇がかかる東京大賞典に向けて調整が進められていたが、関係者間の協議の結果、引退が決まった。

後方からまくる強気で豪快なレースとは裏腹に、芦毛のキュートなルックスで多くのファンにも親しまれた。18年開業の安田翔師に、同年の東京大賞典でG1初制覇をプレゼントしたのもパフュームだった。

安田翔師は「東京大賞典を目指していましたが、年齢を重ねて、レースでの疲労回復に時間を要すようになりました。自信を持ってレースに送り出せないことは、これまで頑張ってくれた馬にも失礼なことと、レースにも失礼なことを考慮し、関係者協議の結果、引退して種牡馬になることに決まりました。厩舎開業から今まで、大きなけがをすることなく、競走馬を全うしてくれたことを感謝します。産駒の活躍を期待します」と、その走りに感謝を伝えた。

通算成績は26戦11勝(うち地方13戦5勝)。重賞は18年シリウスS(G3)、18~21年東京大賞典(G1)、19年帝王賞(Jpn1)、20年平安S(G3)、22年アンタレスS(G3)の8勝。父はスウェプトオーヴァーボード、母はオメガフレグランス(母父ゴールドアリュール)。