“レジェンド”武豊騎手(53)が4日小倉1Rで、前人未到のJRA通算4400勝を達成した。

単勝1・9倍の1番人気スマートアイ(牝3、寺島)に騎乗した3歳未勝利戦(ダート1700メートル)。好スタートからハナを切ると、直線は2番手から追ってきた福永騎手騎乗の2番人気ショウナンアキドンとたたき合いになった。朝一番とは思えない熱いレース。最後はもう1度突き放し、4分の3馬身差で逃げ切った。

武豊騎手は「直線ですごく声援と拍手が聞こえていたので、土曜日の1Rとは思えない感じでした。先週は勝てなかったので、今日は早く、できれば1Rで決めたいと思っていました。競馬は1つ勝つのも大変なんですけど、長く時間をかけてこれだけ勝たせてもらって、改めて幸せだなと思います。(小倉は)区切りの勝利が多い縁のある競馬場だなと。これからいい馬、いいレースもたくさん待っていますが、まずは目の前のレースを勝ちたいですし、1つずつ(勝利を)積み重ねていきたいです。まだまだ未熟なんで(笑い)、これからも頑張っていきたいですね」と笑顔で話した。

1月21日中京8Rを勝って区切りまでマジック1としてから開催日にして3日間、足踏みしたが、この日の1鞍目で節目の勝利に到達。スタンドからは大きな拍手が起きた。

昨年はドウデュースでダービー6勝目を挙げ、史上初となる50代でのダービー制覇を達成した。

今年は2023年JRA開幕戦の1月5日中山1Rを1番人気シュバルツガイストで制して好発進。同8日中京の日刊スポーツ賞シンザン記念では、弟・幸四郎師の管理馬ライトクオンタムを勝利に導き、JRA重賞通算350勝&デビュー年から37年連続のJRA重賞制覇を飾った。3月で54歳を迎えるが、その存在感に陰りはまったく見られない。