ケンタッキーダービー(G1、ダート2000メートル、5月4日=チャーチルダウンズ)へ向け、現地時間の24日朝、5戦無敗の日本馬フォーエバーヤング(牡3、矢作)が1週前追い切りを行った。坂井瑠星騎手(26)を背にダートコースへ登場。芦毛のリードホースを前に置き、直線を向くと、鞍上のゴーサインに鋭く反応し、内から一瞬で抜き去る絶好の動きだった。主催者発表の時計は6ハロン79秒60-ラスト2ハロン24秒40。追い切った後にはゲートの確認も行った。

前日に続き、この日も藤田晋オーナーの勝負服と同じ色の“トレセン学園ジャージ”風のジャケットを着用した坂井騎手。追い切り後には快晴の空の下、地元メディアのインタビューに応じた。「プレッシャーはいつもすごいですけど、馬がすごいどっしりしていて、馬の方が落ち着いているので心配ありません。(昨年は直前で騎乗予定馬が出走取消になったが、今年もこの舞台に戻ってきた心境は)ビックリします。去年はもう来られないかもしれないと思っていたけど、また1年後に戻ってくることができてビックリしています。(フォーエバーヤングは他の馬に比べ)走るスピードが速いです。今まで5回走って全部違う競馬場で、距離も枠もいろんなレーススタイルを経験しているのはアドバンテージかな、と思います。(日本人で初めてケンタッキーダービーを勝てたら)うーん、勝ったことないのでわからないので、勝ったときにわかると思います。(多頭数は)それは大丈夫です。(名前の発音は)りゅーせい、さかい、です。(ケンタッキーダービーを勝ちたいですか)もちろん。(D・ローマンズ厩舎のリードホースをいつも使っているのは)理由は1頭だと賢い馬で帰り道を知っていて帰ろうとしてしまうので。(追い切りは)予定通りです。(家族は応援に来ますか?)父親が来ます」。

坂井騎手は帰国し、土曜は京都でユニコーンSに騎乗。日曜は香港でチェアマンズスプリントプライズ、チャンピオンズマイルに騎乗があり、来週水曜は船橋でかしわ記念に騎乗予定。その後、再び渡米し、初めてのケンタッキーダービーに挑むことになる。チャーチルダウンズのダートで絶好の動きを見せ、本番へ向け、期待はふくらんでいる。