日曜中京メイン、金鯱賞(G2、芝2000メートル、12日、1着馬に大阪杯優先出走権)の最終追い切りが8日、東西トレセンで行われた。「追い斬り激論」は、関西の若手記者2人が実力馬2頭をピックアップ。マイクこと藤本真育記者は中日新聞杯4着のプログノーシス(牡5、中内田)、奥田隼人記者は重賞初挑戦のヤマニンサルバム(牡4、中村)を推奨した。

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マイク 気候も暖かくなってきて、春のG1シーズンもすぐそこですね。

奥田 そうやな。暖かくなるのはうれしいけど、花粉症にとっては毎日が、かゆみや鼻水との闘いや。

マイク 既に戦いは始まっている。今週は大阪杯前哨戦・金鯱賞。僕はプログノーシスが良く見えました。

奥田 坂路単走で西村淳騎手(レースは川田騎手)を背に、馬なりで4ハロン55秒0-12秒4か。中内田厩舎らしい最終調整やね。

マイク そうです。1週前追いでは川田騎手が騎乗し、3頭併せでしっかり負荷をかけられ最先着。力強い抜群の動きで時計も優秀で、状態も万全だとみています。この日は調整程度でしたが、中内田師も「先週、ジョッキーがまたがって変わってきた雰囲気があったので今週は坂路で整える程度。動きは良かったです」と、順調な仕上がりをアピールしていました。

奥田 切れ味はメンバー最上位のものを持っていると思うけど、まだ展開に左右される面もあるよね。

マイク 古馬重賞初挑戦の前走は、そんな感じでしたね。それでも、最後方から大外を回って上がり最速33秒2で4着。敗れはしましたが、内が残る傾向の馬場状態であの内容は、勝ちに等しいと思います。師も「馬自身はしっかりと走ってくれましたし、内容は悪くなかったです。レースのポイントは、プログノーシスの競馬をさせてもらえるか。しまいを生かすためにいいリズム、バランスで道中を走ってくれれば」と、力を込めていました。

奥田 俺は、重賞初挑戦でも安定感あるヤマニンサルバムが気になる。

マイク 坂路で田中健騎手(レースは浜中騎手)を背に、フォイアーロート(古馬3勝クラス)を追走して併入。馬なりで4ハロン53秒3-12秒1ですね。

奥田 普段通りの調整で、中村師も「予定通り。重賞だからといって変わったことはせずに。動きも良かったと思います」と話していた。至って順調だと思う。

マイク 中京は距離を問わず4戦4勝ですか。何か秘密があるんですか?

奥田 師いわく、走りが少し左に張る面があるので「左回りの方がスムーズにコーナーを回れる」とのこと。実戦タイプで「調子に波がないタイプで安定している。おかげでたくさん競馬も走れて、使いながら競馬っぷりも良くなって力をつけてきてくれていると思う」と充実ムードや。先行力は魅力で、主戦の浜中騎手もレースセンスを評価していた。開幕週の馬場でもあるし、期待したいわ。

マイク 先行するヤマニンサルバムを、プログノーシスがどこまで差し込めるか。道中から注目ですね。