2番人気ショウナンバシット(牡、須貝)が激戦を鼻差で制し、クラシックへの扉を開いた。勝ち時計は2分2秒7。2着ラスハンメル(牡、松永幹)までが皐月賞(G1、芝2000メートル、4月16日=中山)の優先出走権を獲得した。

バシットが早めに動いた。好位の外から4角を勢いよく回り、直線は早々に2番手。前にいるのは逃げ粘るラスハンメルだけだ。残り200メートルは一騎打ち。川田騎手のアクションに懸命に応えて伸びる。2頭並んだところがゴール。結果は鼻差、制した。鞍上は「2着馬もしっかり走っていましたし、強い前2頭だと思いますので、そこを何とか勝ち切れたのは大きいなと思います」と振り返った。

きさらぎ賞勝ちのフリームファクシ、朝日杯FS覇者ドルチェモアなど素質馬ぞろいの須貝厩舎の3歳勢から、またスター候補が誕生した。川田騎手は「このように権利を取れて、皐月賞に向かえるのは何よりです」と締めくくった。出走なら僚馬フリームファクシと対決。今から胸が高鳴る。【網孝広】

○…逃げ切りを狙ったラスハンメルは鼻差2着。直線は懸命に踏ん張ったが、ゴール寸前で勝ち馬にかわされた。皐月賞の優先出走権は手にしたものの、藤岡康騎手は「先手を取って自分で競馬を作ろうと思っていました。リズムは良かったですし、直線も脚を使ってくれていますが…。着差が着差だけになんとかしたかったです」と悔しそうだった。