優勝請負人が帰ってきた。オーストラリアのダミアン・レーン騎手(29)が今週末から短期免許を取得し、日本で騎乗する。13日、半袖のポロシャツ姿で美浦トレセンに訪れて手続きを終えたレーン騎手は「また来日できてうれしい。週末、JRAで騎乗できることを楽しみにしている」と白い歯をのぞかせた。

大舞台に強い男だ。昨秋の来日時にはG1・4鞍に騎乗し【1 1 1 1】。セリフォスのマイルCS優勝などテン乗りでも結果を出した。今春はすでに皐月賞フリームファクシ、天皇賞・春シルヴァーソニック、ヴィクトリアMソダシと有力馬とコンビを組むことが発表済みだ。JRA・G1通算4勝。昨年末のウインマリリンでの香港ヴァーズ優勝も記憶に新しく、関係者からの信頼も厚い。

まず狙うのは日本でのクラシック初制覇。フリームファクシはすでに何度も映像でレースを見た。「能力がある馬で、いい結果をすでに出している。クラシックは毎年、レベルが高い。勝つことができればタフなレースになるね。日本のファンのみなさんのサポートも楽しみにしています」。皐月賞にはコントレイル相手に半馬身差2着だった20年サリオス以来、2度目の参戦。1着だけを見据えて臨む。【松田直樹】