新装京都競馬場の開幕週を飾るのは? マイラーズC(G2、芝1600メートル、23日)の追い切りが19日、東西トレセンで行われた。恒例の「追い斬り激論」では実績馬と上昇馬をピックアップ。大阪日刊の太田尚樹記者がG1馬シュネルマイスター(牡5、手塚)を推し、下村琴葉(ことは)記者は3連勝中のジャスティンスカイ(牡4、友道)をプッシュした。

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ことは いよいよ2年半ぶりの京都開催ですね! 試走会でご覧になった新スタンドはいかがでした?

太田 ひと言で表せば「温故知新」かな。伝統と革新の融合を感じたわ。

ことは 楽しみです。マイラーズCも実績馬と上昇馬の激突で「旧」対「新」のメンバー構成ですよね。

太田 俺はG1馬シュネルマイスターを推すわ。

ことは 今回は13日に栗東へ来て滞在してますね。

太田 当日輸送にこだわったらしいわ。同じ関西のマイルCSでは21年が前日輸送で2着、去年が前々日輸送で5着。それだけが敗因やないやろうけど、担当の名畑助手も「直前が引き運動だけでは、気持ちが高まりすぎてしまう。前日までしっかり乗って発散させた状態で臨んだ方がいいのでは」という見立てや。

ことは 追い切りはCウッドで6ハロン84秒5-11秒9でしたけど、動きはどうでした?

太田 重心が低くてパワフルやった。またがった大村助手いわく「十分に走れる状態」。しかも陣営の狙い通り、シェイプアップもしたと思う。前走が過去最重量の504キロで、ぽってりした体形を考えても余裕があった。今回は美浦でも先週にウッドで6ハロン81秒3-11秒3をマークして、前走以上の調教内容。カイ食いが落ちてない中で、体重も480キロ台まで絞れてきた。

ことは 名畑助手って、皐月賞馬ソールオリエンスも担当されてますよね。

太田 そうや。人の勢いもあるで。

ことは 勢いなら、マイルで3連勝中のジャスティンスカイも負けてません。

太田 マイルより中長距離が向きそうな体形やな。

ことは 友道師によると、集中力の問題だそうです。マイルなら「最後まで集中して走ってくれる」。末脚の切れ味も、距離短縮で磨きがかかったそうです。3、2走前は後方から差しましたが、前走は好位から完勝。福永騎手(当時)が「こういう競馬がしたかった。これからが楽しみ」と将来性を買っていたのを覚えています。先行できたことは開幕週でプラスに働くと思います。

太田 肝心の調教は?

ことは 先週に川田騎手が乗って併走で追われ、今週は坂路を単走で4ハロン54秒2-12秒8。友道師からも「動きは問題ない」と聞きましたし、力強い脚さばきで状態の良さがうかがえました。世代交代を期待できそうです。

太田 物忘れがひどい「旧世代」としては、まず間違えて阪神競馬場へ行かんように気をつけるわ…。