10番人気の牝馬スルーセブンシーズ(牝5、尾関)が、勝ったイクイノックスに首差まで迫る2着と激走を見せた。スタートから最後方のポジション。初コンビの池添騎手はリズム重視で脚をためた。手応え良く向いた直線は外から内に切り替えながら、上がり最速の末脚で世界一の王者を追い詰めた。

鞍上は開口一番、「悔しかった」と唇をかんだ。「返し馬からすごく具合の良さを感じていた。4角は外にいたジャスティンパレスの内をすくおうと思ったが、内から外に出てくる馬もいて。また内に切り替えるロスが悔やまれる」。父ドリームジャーニーで09年宝塚記念を制覇。惜しいところで父子制覇を逃し「ジャーニーの子で勝ちたかった」と肩を落とした。

今秋の凱旋門賞にも登録がある同馬。尾関師は、状態次第としながら「可能性が残るレースだったかなと思います」と前を向いた。【奥田隼人】