史上初の牝馬3冠馬メジロラモーヌなどを管理したJRAの奥平真治(しんじ)元調教師が、病気療養中のところ10日に亡くなった。86歳だった。12日、日本調教師会が発表した。

奥平真治厩舎で調教助手を務め、現在はJRA調教師の萱野浩二師は「本当に楽しい厩舎で、楽しい時代、時間を過ごすことができました」と故人への感謝を口にした。

攻め専助手として、厩舎の代表馬メジロライアンやメジロモントレー(モーリスの祖母)の調教を担当した。「昨年秋に会ったのが最後だと思います。調教師になった初心を忘れるべからず、と。走る馬の多い厩舎だったけど、ピリピリしたムードなんてなかった。いつも和気あいあい。そういう厩舎だった。ライアンが宝塚記念を勝って、あの時は京都開催で、その夜はものすごい飲みましたね。馬主さんにも愛されていて、いろんなことを教わりました」と瞳をうるわせ、思い出を語った。