欧州上半期の大一番、英国で行われるキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1、芝2390メートル、アスコット=29日)の出走馬と枠順が27日、確定した。

 

大手ブックメーカーが1番人気に推しているディープインパクト産駒の英愛ダービー馬オーギュストロダン(牡3、A・オブライエン)は11頭立ての大外11番枠。ライアン・ムーア騎手とのコンビで挑む。馬場状態について、アスコット競馬場は木曜時点で「ソフト(重~不良)、一部はグッドトゥソフト(重)」と発表しており、軽快なフットワークを武器にするオーギュストロダンにとっては試練の枠順、馬場状態となりそうだ。

 

ブックメーカーが2番人気に推しているのは、英ダービー2着のキングオブスティール(牡3、R・ヴァリアン、父ウートンバセット)で、3歳2頭が上位人気となっている。

 

古馬勢は昨年の欧州最強馬バーイードの全兄で、前走G3ブリガディアジェラートSを快勝しているフクム(牡6、O・バローズ、父シーザスターズ)が3番人気。コロネーションC覇者で、デットーリ騎手が騎乗する4歳世代の最強牝馬エミリーアップジョン(牝4、J&T・ゴスデン、父シーザスターズ)、昨年覇者パイルドライヴァー(牡6、W・ミュアー&グラシック、父ハーバーウォッチ)などが人気を集めている。

 

ドバイシーマCでイクイノックスに次ぐ2着、前走サンクルー大賞を快勝した昨年の愛ダービー馬ウエストオーバー(牡4、R・ベケット、父フランケル)も参戦。一方、昨年の英ダービー馬で、今年初戦のブリガディアジェラートSで2着だったデザートクラウンは直前になって、出走を回避することになった。

 

近年は少頭数が多かったキングジョージだが、今年は超豪華メンバー。ディープインパクト産駒オーギュストロダンがここを勝って、今年の欧州の主役となるのか、父ディープインパクトのラストクロップとして、父の名声をさらに高めることになるのか、目が離せない。