どこに行っても服がぬれます。東京では立ってるだけで汗だく。快適な生活を願って札幌入りしたら、8日は思いっきり雨に降られました。早く太陽が見たいです。

札幌取材初日が終わりました。札幌競馬場に滞在している馬は現在、650頭ほどいます。いわゆる北海道滞在馬は函館と札幌の2場に分かれていますが、札幌で調整しているG1馬は来週の札幌記念に出走するウインマリリン(牝6、手塚)くらい。こちらは矢嶋師が「放牧先から帰ってきて、確実に上向いている。明日、1週前追い切りでびっしりやって良くなると思う。今の段階で物足りないところがたくさんあるけど、安心しています」と現状を語ってくれました。

G1馬の滞在は少なくても、札幌組の血統表を見ると母がJRA・G1馬の2歳馬は何頭か入厩しています。阪神JFを勝ったレッドリヴェールが母のレーヴジーニアル(牡、父モーリス、松永幹=6日札幌未勝利1着)、ヴィクトリアMを勝ったアドマイヤリードが母のキャプテンシー(牡、父モーリス、松永幹=7月30日札幌新馬2着)、同レースを勝ったコイウタが母のドリームシェイプ(牡、父エイシンフラッシュ、村山)。ビッグネームを母に持つ馬にはやはり目がいってしまいます。

ロールオブアームズ(牝、父ロードカナロア、田村)もそんな1頭。阪神JFとNHKマイルCのG1・2勝を挙げた母メジャーエンブレムの4番子。ゼッケンは「111」と縁起のいい数字が並びます。

同馬を担当する田中助手はその母も担当されていました。同助手は「少しずつは良くなっていますね。いいものは持っているけど、このきょうだいにしては奥手。まだ子どもっぽくて、幼さが残りますね」と段階的な成長を待ちます。現状は追い切りでも遅れがちですが、1戦だけで全てを判断できないのが競馬です。同助手も「馬自体はいい馬ですよ。体のバランスはお母さんに似ていますね」と光るものは感じています。デビューは来週20日札幌芝2000メートル。ルメール騎手が騎乗予定となっています。明日9日の1週前追い切りでは初めて芝で速い時計を出す予定です。そこでどんな動きを見せてくれるのか。温かく見守りたいと思います。【松田直樹】