土曜阪神5R新馬戦(芝1600メートル、16日)で注目の良血馬クルミナーレ(牡、池江、父ブラックタイド)がデビューする。母クロウキャニオンは数々の活躍馬を出している名牝。その15番目の産駒となるクルミナーレも調教で力強い動きを見せている。鞍上・松山騎手とまず目指すはデビュー勝ち。そして、兄姉を追ってさらなる大舞台を狙っていく。

父ブラックタイドをほうふつとさせる漆黒の馬体。見栄えする馬が多いきょうだいの中でも、クルミナーレはとりわけグッドルッキングホースだ。

動きも良く、ここ2週はCウッドで年長馬とも併走し、いずれもラスト11秒台をマーク。池江師は「まだちょっとトモの硬いところはあるが、徐々に動きは良くなっている。エンジンのかかりが遅いところはあるけど、動きだしてからはいい脚を使う」と評価する。

母クロウキャニオンは素晴らしく子出しが良く、07年に初子のキラウエアを生んで以来、17年連続で子供を生んでいる。“長男”キラウエアはオープンまで出世。その後も11年レパードSを制したボレアス、13年弥生賞勝ちのカミノタサハラ、22年日経新春杯を制したヨーホーレイク(現役)など次々と活躍馬を輩出した。この夏も6歳のストーンリッジが北九州記念で3着に好走。4歳のダンテスヴューは博多Sを勝ってオープン入りしている。

池江師は、09年生まれで12年宝塚記念に3歳で挑戦して5着に好走したマウントシャスタなどを手がけたが、クルミナーレは「マウントシャスタに似ている」という。「マイルから中距離」に適性がありそうだ。

デビュー戦は土曜の阪神芝1600メートルを予定。まずはきょうだい14頭目のJRA勝利を目指す。【岡本光男】

◆「金子オーナー」ブランド クルミナーレは母クロウキャニオンと同じく、金子真人ホールディングス(株)の所有馬。きょうだいはすべて同オーナーの所有で走った馬(個人名義含む)を父に持ち、これまでに生まれた17頭のうち11頭はディープインパクト産駒。2頭はキングカメハメハ産駒で、クルミナーレと現3歳のアラメダ(牝、池江)はブラックタイド産駒。現1歳と当歳の牡馬2頭はラブリーデイ産駒だ。