ハーツクライを父に日本で生まれたコンティニュアス(牡3)が、16日土曜に行われる3冠競走のG1英セントレジャー(ドンカスター、芝2920メートル)に出走します。

先週のG1愛チャンピオンSで復活ののろしを上げたオーギュストロダンは、ディープインパクトと交配した母のロードデンドロンが母国に戻って出産したアイルランド産馬ですが、コンティニュアスはG1牝馬メイビーの全妹となる母フラッフが、日本に長期滞在して産んだ日本産馬です。

メイビーの息子のサクソンウォリアー(英2000ギニーなどG1・2勝、現種牡馬)とはいとこ同士になるコンティニュアスは、昨年8月にデビュー勝ちして、2戦目にG3トーマスブライアン賞(芝1600メートル)に優勝。クラシック候補となって今年2戦目にフランスに遠征し、G1仏ダービー(芝2100メートル)に挑みました。

仏ダービーは現在、凱旋門賞の前売り1番人気エースインパクトの8着でしたが、その後は6月のG2キングエドワード7世S(芝2400メートル)で2着、8月のG2グレートヴォルティジュールS(芝2400メートル)では最後方から豪快に伸びて2着に3馬身3/4差をつける完勝で、英セントレジャーの最有力候補に浮上しました。

ライバルの筆頭は、ここまで4戦3勝ながら前走で3着に退けているグレゴリー(牡3、父ゴールデンホーン)、それにチャールズ国王とカミラ王妃の持ち馬で、重馬場のG3ゴードンS(芝2400メートル)を差し切ってスタミナのあるところを披露したデザートヒーロー(牡3、父シーザスターズ)あたりです。

コンティニュアスは今年3月に天国に旅立った父が、現役時に取り逃した欧州G1タイトル(06年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドS3着)を、つかむシーンが見られそうです。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)