これぞ“横綱競馬”だ! 1番人気に支持されたハギノアレグリアス(牡6、四位)が、58・5キロのトップハンデをものともせず、中団の外めから力強く伸びて快勝。3月の名古屋大賞典(Jpn3)に続くタイトル奪取で、開業3年目の四位洋文調教師(50)にとっても、JRA重賞初制覇となった。

トップハンデタイの58・5キロを背負って大外枠。一見すると厳しそうにみえるが、ハギノアレグリアスを管理する四位師は違う考えだった。

「大外枠でむしろ安心して見ていられました。力のある馬が勝負どころで詰まって負けるのが嫌だったので」

騎手時代に数々の栄光を手にした師ならではの視線で岩田望騎手にも指示。鞍上もその通りのレース運びで結果を出した。道中は中団の外めを追走。アイコンテーラーが3~4角で早めに動いていっても慌てることなく構え、4コーナーだけ前をさばいて進出。そこからは1完歩ずつ差を詰め、最後は楽々と捉えた。

「大外枠で気持ち良くスタートを切れました。4コーナーだけ内か外か迷いましたが、ハンデ戦でよく勝ちきってくれました。すごく状態も良かったです」と、レース後の岩田望騎手は責任を果たしてほっとした様子。数字だけなら2着とは0秒2差だが、他馬より重量を背負ってさらに多くの距離を走ってのもの。内容的には圧勝だった。

「もっとパワーアップすると思います。(この馬で)もうひとつ上のステージで勝ちたいですね」。岩田望騎手は、強さを見せつけたハギノアレグリアスとG1で活躍するシーンを思い描いていた。【明神理浩】