単勝1・1倍の断然人気に推された無敗の南関東3冠馬、大井のミックファイア(牡、渡辺和)が1馬身半差で逃げ切り、デビューから無傷の7連勝とした。重賞4勝目で、最後のダービーグランプリを制した。勝ちタイムは2分3秒0。

7頭立ての大外枠。内の各馬が行かないとみると、すぐにハナを主張した。向正面でマンダリンヒーローが並びかけ、直線はマッチレースの様相になったが、ギアを1段上げて坂上で振り切った。御神本訓史騎手は「負けられない一戦。すごくプレッシャーもあった。ホッとしました」。初の左回りにも「問題なかった」と能力を再認識した。

渡辺和雄師は「輸送があってもプラス体重の予定。反応もいまひとつ。課題も見えたけど、並ばれてから強かったので」と秋初戦に及第点を与えた。

次走は「思ったよりも体も減った(前走から3キロ減)ので、その回復次第ですが、せっかくの地元開催なので」と、11月3日大井のJBCクラシック(Jpn1、ダート2000メートル)に向かう予定。初めて古馬と顔を合わせ、JRAのダート一線級とも激突する。

来年からの全日本的なダート競走の体系整備に伴い、今年が最後のダービーグランプリだった。