秋の京都開幕週のメインは京都大賞典(G2、芝2400メートル、9日)。2日の栗東トレセンでは出走予定馬の半数が強めの調教を行った。

春の目黒記念で重賞初制覇となったヒートオンビート(牡6、友道)はCウッドでラストを伸ばして6ハロン85秒2-11秒8。「やる余地があったのでしまいを伸ばしました。ここまでは非常にスムーズにきていますよ」と大江助手は経緯を説明する。6歳秋を迎え「馬が大人になって気持ちと体のバランスが取れてきました」と完成の域に近づいてきた。今後を占う意味で重要な一戦となる。

■ボッケリーニ、力つけてる

スプリンターズS連覇で勢いに乗る池江厩舎のボッケリーニ(牡7)は、坂路で4ハロン56秒1-13秒2。兼武助手は「以前は稽古で目立つ馬じゃなかったんですが、ここ最近は目立つ動きをするようになってきました。力をつけている印象です」と成長を伝える。前走の宝塚記念も7着とはいえ、イクイノックスに0秒5しか負けていない。今の気配なら7歳馬苦戦のレース傾向も吹き飛ばせそうだ。

■ヴェラアズール、上昇カーブ

昨年の覇者ヴェラアズール(牡6、渡辺)は坂路を4ハロン55秒8-13秒2で駆け上がった。「普段の15-15より、しまいを動かしました。追うごとに良くなっている感じはします。もうちょっと体が締まってくれば」と渡辺師。完調とはいかないが、着実に上昇カーブを描いている。まだ時間は十分あり、レースまでの調整で本来の姿を取り戻せば連覇が近づく。