1番人気フォーエバーヤング(牡、矢作)が3コーナーで先頭に立ち、無傷の3連勝で重賞2勝目を挙げた。勝ちタイムは1分43秒5。坂井瑠星騎手(26)、矢作芳人調教師(62)ともにこのレースは初制覇となった。

 

終わってみれば圧倒的な強さだった。前走で見せた出脚の鈍さもなく、あっさり2番手をキープ。逃げたオスカーブレインを早々と捉えると、外から並びかけてきたイーグルノワールを直線で振り切り、7馬身差でゴールした。ウイニングランで喜びをファンと共有した鞍上は「すごくホッとしています」と笑顔。「砂をかぶらない、思っていた以上に楽なポジションが取れた。これ以上ない形だと思って乗っていた」と完璧な内容で勝利に導いた。

矢作師は「ある程度の自信はありましたが、小回り1600メートルは向いている条件とは思っていなかった。こんなに強いんだと、自分も少し驚いています」と圧勝に驚きを隠さなかった。注目の今後は「海外志向の強い調教師なので、海外と思われているかもしれないですが、オーナーがダート3冠に魅力を感じているので、これからじっくりと協議して。自分の夢はケンタッキーダービーですけど、そこはオーナーの夢を優先できるように考えていきたいと思います」。海外か、国内か。どちらを選ぶにしても、来年の3歳ダート戦線の主役を張るのは間違いないだろう。【牛山基康】

◆フォーエバーヤング▽父 リアルスティール▽母 フォエヴァーダーリング(コングラツ)▽牡2▽馬主 藤田晋▽調教師 矢作芳人(栗東)▽生産者 ノーザンF(北海道安平町)▽戦績 3戦3勝(うち地方2戦2勝)▽総収得賞金 8420万円(うち地方7700万円)▽主な勝ち鞍 23年JBC2歳優駿(Jpn3)▽馬名の意味 曲名より

●勝負服

<イーグルノワール=2着>松山騎手 枠が極端で、勝った馬はそういった中でスムーズ。こちらは前半、キックバックで切り返すところもあったので。ただナイターをこなして上手にレースをしてくれました。まだまだ良くなる馬ですし、次に期待したい。千六あたり合っていますし、延びても問題ないかと思います。

<サントノーレ=3着>服部騎手 砂をかぶった時を心配したけど、ひるまず追いかけていってくれた。しっかり走って、能力がありますね。

<ナスティウェザー=4着>岩田望騎手 距離が長かったですね。これからの馬で、千二か千四がいいと思う。

<サトノフェニックス=5着>和田竜騎手 ゲートを出てぶつけられたのが致命的でした。コーナリングも嫌々で、じわじわ差は詰めてくれたけど…。これが実力じゃない。