辰(たつ)年生まれのホースマンに注目だ!

1976年生まれの福永祐一調教師(47)は、3月に厩舎を開業する。騎手時代はJRAでG1・34勝を含む通算2636勝をマークした名手が、名トレーナーへスタートを切る。

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騎手から調教師へ。福永師が年男となる辰年で新たな挑戦のスタートを切る。

「自分の節目の年に厩舎を開業する。不思議な縁を感じるよね。新しいスタートだし、気持ちを新たにとにかく楽しんでいきたい。今度はひとりではなくチームでやる仕事。自分の性に合っているし仲間とともに仕事ができるのは楽しみ」

昨年は4月から技術調教師として、牧場や国内外のセリ、家族との時間など、充実した1年を送った。「この1年は長かったなあ。いろんなことがあったからね。(昨年の)3月前まで騎手だったことなんて遠い昔のようやわ」。レースに騎乗している騎手の姿を見て「いいな」と思ったことはあったが、不思議と騎手に戻りたいという気持ちはなかった。

「次の仕事が楽しみ過ぎて、戻りたいとは思わん。調教師として、もちろん始めは思った通りにいかないこと、思っていたこととは違うことがあると思う。けど、まだ始まっていないからね。いまは純粋に楽しみにしているよ」

馬ファーストの調教師へ-。「結果ももちろん求められるけど、とにかく楽しんでやりたい。新たな発見もたくさんあると思うし」。馬に対する探究心、好奇心を持ち、新たな1年に挑戦する。【藤本真育】