ようやく今年1発目の超高配当の的中です。土曜の東京2R(3歳未勝利、ダート1300メートル)で、◎ペッパーミルが見事に勝利。出走15頭中12番人気で、単勝2万4710円の万馬券でした。どうやってこの予想にたどり着いたのか。恐縮ですが、少し紹介させてください。

土曜競馬の午前中のレースは馬場の傾向が分からないので、決め打ちをします。冬の東京ダートはとにかく馬場の内側を通った馬が上位に来るというイメージがあり、穴なら内枠だなと。その時点で、本命は馬番1~6番くらいまでにしようと決めました。もちろん、馬の能力の見極めなども重要ですが、今の3歳未勝利戦なら多少の能力差なら、枠や展開を味方にできれば十分にカバーできると考えているからです。

次に展開を予想するわけですが、ここもある程度の決め打ちをしました。この時期の3歳未勝利戦は、思っている以上にペースが上がるので、それを考慮して予想します。と、言うのも、これまでのレースで上位に来ている人気馬は、早く勝ち上がりたいという気持ちが強くなるもの。キャリアが浅く、競馬の形もまだ出来ていない馬が多いので、自然と“早仕掛け”になるケースが多いからです。短距離戦なら、なおさらそう。それらを頭に入れ、出馬表を見て、目についたのが1枠2番ペッパーミルでした。

前走の新馬戦(中山ダート1800メートル)は、勝ち馬から5秒6差の14着と大敗していましたが、大外枠から3番手の外めを確保し、前半はやや行きたがるそぶり。3コーナー手前で外の馬にかわされて走るのをやめてしまったので着順は悪いですが、スピードが生かせる短距離で気分良く走れれば、決してやれない馬ではないと思いました。

短距離で良績を残すコパノリッキー産駒ですし、今回はこのコースで成績のいい内田騎手が鞍上。前走見せたゲートの良さで先行争いを見ながらの好位内めを確保できるなら、激走もあると思ったんです(気の悪さを出さなければ、という条件付きでしたけどね…)。また、人気になっているのが、東京の適性とリンクしない中山や福島の短距離で好走している馬だったのも、この予想にたどり着いたひとつの要因です。

まあ、こんなことを書いていますが、「たまたま当たったやつが何を言ってるんだ」と思う人もいると思います。なので、最後に僕があるジョッキーから聞いた「馬券の的中に応用できそうだ」と思っていることを話したいと思います。

昔、福永祐一騎手(現調教師)に「なぜ、そんなに勝てるんですか」と聞いたことがあります。「そりゃ、いい馬に乗ってるし」と一般的な答えが返ってきたわけですが、その後に、馬券的中に役立つかもしれないヒントがありました。

「勝つ上で大切なのは、能力はもちろんやけど、トラックバイアスを読み、勝てるポジションを取ること。経験則からそれらを理解して実践する。そうすれば、勝てる確率は上がる」。

これは、ジョッキーが1着を取るためのロジックなのですが、馬券にも応用できますよね。こういう展開、こういう馬場の時にはどんなポジションにいる馬が勝つのか。それをつかめれば、馬券で勝つことができると僕は思います。

以前、日刊スポーツ紙面のコラムに書きましたが、僕の今年の目標が「馬を“見られるようになる”こと」です。能力や適性の有無、状態の良さなど、馬を見て把握できれば、予想の精度は上がります。これからも、より良い予想を目指して頑張ります。応援していただけるとうれしいです。【藤本真育(マイク)】