GO! GO! 豊! きょう15日に55歳の誕生日を迎えたレジェンド武豊騎手が、17日日曜の阪神大賞典(G2、芝3000メートル、1着馬に天皇賞・春優先出走権)でシルヴァーソニック(牡8、池江)と久々のタッグを組む。8歳馬と55歳の“シルバー”コンビで狙うのは、同レース最多の9勝目。メダルの色はシルバーではなく、もちろん金色だ。

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縁起がいい日に節目の年を迎えた。きょう15日は、最上の吉日といわれる「天赦日」と縁起の良い吉日とされる「一粒万倍日」が重なる日で、新しいことを始めるのがいいとされる。同時に55歳の誕生日となる武豊騎手は「すごくいい日らしいね。一粒万倍日とかが重なって。何か始める日にはいいみたいだね。俺も何か始めようかな」と新たなチャレンジも考える。

54歳は山あり谷ありの1年間だった。ドバイでドウデュースの出走取り消しがあり、直後の大阪杯はジャックドールで優勝。秋はけがで離脱したが、有馬記念で復活勝利を挙げた。「けがもあったけど、充実していたと思う」と振り返る。

2月の京都牝馬Sで38年連続JRA重賞制覇を遂げた際に「あと20年は続けたい」と笑顔を見せたレジェンド。衰えを全く見せない。「ノリさん(横山典騎手)も(柴田)善臣さんもバリバリ頑張っているからね」。年上ジョッキーの活躍も闘志に火をつける。

日曜の阪神大賞典は8歳馬シルヴァーソニックと20年6月以来の再タッグ。「8歳と55歳のコンビ。まさに“シルヴァー”ソニックやね(笑い)」とシルバー世代とかけた“豊ジョーク”がさく裂だ。「昔乗った時より強くなっていると思う。ゆかりの血統ですし。元気はいいですよ」と追い切りの感触を伝えた。

阪神大賞典はこれまでに8勝。メジロマックイーン、ナリタブライアン、スペシャルウィーク、ディープインパクトなど数々の名馬とともにタイトルを取ってきた。「そら勝つわという馬ばっかりやね(笑い)。いい思い出がいっぱいあるレース」。今回も“シルバー”メダルではなく、金メダルを思い出に刻みたい。【下村琴葉】

◆複勝率50%! 武豊騎手のバースデーウイーク(各年3月14日~21日。14日は土曜のみ)のJRA重賞成績は【12 8 6 26】。15日の誕生日当日だった92年阪神大賞典(メジロマックイーン)、同じく15日だった98年中山記念(サイレンススズカ)など12勝を挙げ、勝率23・1%、連対率38・5%、複勝率50%の好成績を残している。今年は16、17日の土日が注目の誕生日週だ。

◆ゆかりの血統 武豊騎手はシルヴァーソニックの母エアトゥーレに10回の騎乗経験があり、02年にはフランスのモーリスドゲスト賞で2着に入った。また、その母スキーパラダイスでは94年京王杯SCとムーランドロンシャン賞を制している。