満開を待つ中山の桜に祝福されるように、エコロブルーム(牡、加藤征)がその名の通り咲き誇った。初コンビの横山武騎手に導かれ、好位4番手から力強く抜け出した。

直線は1度内に向いたが進路がなく、外に切り替えてからも力強く伸びる。先に抜け出したボンドガールとユキノロイヤルをきっちり差し切った。「リズムを大事に乗った。内を狙いかけたのは判断ミス。馬に助けられた」と相棒をたたえた。曇り空で気温が上がらず、朝からやや重の芝コースは乾きが遅かったが、力のいる馬場にも対応した。「完成はまだ先でも、すごくいい背中。馬場もへっちゃらだった。G1でもチャンスある」と確かな手応えを口にした。

シンザン記念2着の後は3カ月の間隔を空け、8キロ増えて春の大舞台で戦える体になってきた。前走でハミをかんだ点も我慢できた。加藤征弘師は「折り合いが良くて安心した。緩い馬場も3回目で慣れてきた。次は違う条件になるが、硬い馬場で折り合えばもっと切れる脚を使えそう」。もちろん次走は出走権を取ったNHKマイルC(G1、芝1600メートル、5月5日=東京)。デビューから一貫してマイルを使ってきたスペシャリストに、道が大きく開けてきた。【岡山俊明】

◆エコロブルーム▽父 ダイワメジャー▽母 シュガーショック(キャンディライド)▽牡3▽馬主 原村正紀▽調教師 加藤征弘(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 4戦2勝▽総獲得賞金 7860万6000円▽馬名の由来 冠名+開花

◆ダイワメジャー産駒 ニュージーランドTは12年カレンブラックヒル以来、12年ぶり2勝目。同馬は優先出走権を得たNHKマイルCも連勝し、G1初タイトルを手にしている。