ダートクラシックの口火は白毛馬によって切られた。ダート体系が整備され、新3冠の1冠目となった羽田盃を1番人気アマンテビアンコ(牡、宮田)が直線で差し切った。勝ち時計は1分53秒9。同馬はJpn1初勝利、川田将騎手、管理する宮田敬介調教師は同レース初勝利となった。

すさまじい雨の中、先団の外めから白い馬体が前に前に進んで行く。直線に入ると逃げたアンモシエラただ1頭を残すのみとなった。

1歩1歩追い詰めるように差を縮め、ラスト50メートルできっちりと差し切った。初コンビだった川田騎手は「ゴールまでにはきっちりつかまえてくれる雰囲気でしたので、無理せずゆっくりとつかまえにいこうと思いました」と抜群の手応えだった。「第1弾の羽田盃を勝つことができましたので、次、東京ダービーに向けてまたいい準備をして走ってくれたらと思います」と今後に期待した。

ただでさえ注目度の高い白毛馬が、ダートクラシック路線の中心になった。宮田師は「注目度以上に結果を出していかないといけないプレッシャーがあった。種牡馬にするのが最大の目標です」と管理馬の好走を喜んだ。ダートクラシックを最前線で突き進めば、その目標はおのずと近づいてくる。ダート全日本の初年度。新しい1ページはやはり白から始まるのか。【舟元祐二】

◆アマンテビアンコ ▽父 ヘニーヒューズ▽母 ユキチャン(クロフネ)▽牡3▽馬主 (有)シルクレーシング▽調教師 宮田敬介(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 5戦3勝(うち地方2戦1勝)▽総獲得賞金 8330万1000円(うち地方5700万円)▽馬名の由来 恋人(伊)+白(伊)。本馬の馬体より連想

<アンモシエラ=2着>横山武騎手 二の脚も想像以上に速く、楽に先手を取ることができました。逃げても問題なく、道中かなり来られたわりには最後までよく踏ん張っていたと思います。

<フロインフォッサル=3着>本田正騎手 今回もせかせないで進ませたら脚は使ってくれたけど、まだまだこれからの馬。距離が延びるのは問題ない。

<ハビレ=4着>笹川翼騎手 いろいろ絡み合って自分もうまく誘導させられなかったけど、その後も頑張ってくれて距離も思ったより大丈夫。前の馬との着差ほどの差はない。

<ムットクルフェ=5着>山崎誠騎手 頑張った。内容は良かったですね。3コーナーでオッと思ったけど、最後は離された。時計が速すぎた。

<マッシャーブルム=6着>矢野貴騎手 やりたいことはできた。3コーナー手前ぐらいまでは伸びてくれるかと思ったけど、まだ腰が緩いところがあるので追い出してから甘かった。

<ティントレット=7着>森泰騎手 道中でハミをかみすぎていた。リラックスできなかった。

<ブルーサン=8着>和田竜騎手 落ち着いていたけど、前走とはちょっと勝手が違ったのかな。2カ月空いて仕上げも難しくて。やっぱり自分のリズムで行きたい馬。1コーナーぐらいからハミに乗ってこない感じもあった。