海外遠征でパワーアップした姿を国内のファンに見せる! 「夏のイチ押し」では井上力心(よしきよ)記者が札幌記念(G2、芝2000メートル、18日)に出走するノースブリッジ(牡6、奥村武)を取り上げる。長期滞在してきた美浦を離れ、春は海外遠征で4、3着と好走。札幌滞在での調整も順調に推移している。打倒プログノーシスを掲げ、秋の大舞台へ突き進む。

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ノースブリッジにとって今年はチャレンジの年だ。約3年5カ月の在厩で慣れ親しんだ美浦トレセンを離れ、この春2戦は海を渡り、海外勢に立ち向かった。海外への長距離輸送、現地調整にも適応し、カタールのアミールトロフィーでは4着、香港のクイーンエリザベス2世Cでは3着と、この馬らしい先行策で力は出し切った。

今回も国内では初となる滞在競馬にチャレンジ。美浦で1週前追い切りを行い11日に札幌入りした。馬場入りした火曜から元気いっぱいの姿を見せた。奥村武師が「輸送もクリアしたし、トラブルになりそうなところはない。海外の経験なのか、年齢的な面なのかは分からないが環境変化に動じなくなってきたね」と言えば、岩田康騎手も「めちゃくちゃ元気だけどコントロールは利いている。その辺は海外経験が生きているのかな」と、メンタル面の確かな成長を実感する。環境が変われど平常心を保てるようになったことが、慣れない地でも能力を発揮できた一因だろう。

海外での経験を糧に今度こそライバルに先着を果たす。今回も最有力馬として立ちはだかる昨年の覇者プログノーシスを師は強く意識する。ここまで2度対戦し、天皇賞・秋、前走とも先着を許している。「何度か対戦していて大きい壁になっている。いつか逆転したい、負けてたまるかという思いでやってきている。プログノーシスに勝たないとレースに勝てない。何とかいい結果を出せれば」と熱い思いを明かした。岩田康騎手も「秋には大きいところを」と信頼を深めてきた同馬、陣営とのG1制覇を熱望する。好メンバーそろうスーパーG2制圧で大目標に大きく前進する。【井上力心】

◆香港と連動 いわゆる洋芝のシャティン競馬場で好走した(する)馬と札幌記念の関連は深い。昨年のプログノーシスは春のクイーンエリザベス2世C(QE2世C)2着からの参戦。今年も同じローテで連覇に挑む。21年2着ラヴズオンリーユーはQE2世C勝ちからの参戦だった。札幌記念勝ち馬の06年アドマイヤムーン、13年トウケイヘイロー、16年ネオリアリズム、20年ノームコアは同年香港C、もしくは翌年QE2世Cで連対している。16年札幌記念2着で、ノースブリッジの父モーリスは香港でG1・3勝を挙げたシャティン巧者だった。

◆奥村武厩舎のJRA重賞勝ち 全6勝のうち、3勝が岩田康騎手の手綱。このコンビでノースブリッジの22年エプソムC、23年AJCCの他、今年の函館記念をホウオウビスケッツで制している

<札幌記念:追い切り>

15日のノースブリッジは札幌芝コースの単走追いで3ハロン42秒2-12秒8(馬なり)。リラックスした様子で気分良くターフを踏み締めた。1週前追い切り、火、水の調教にもまたがってきた岩田康騎手は「日に日に落ち着きが出ているし、先週に比べ息遣いも全然よかった」と納得の表情。奥村武師も「やりすぎないように狙い通り。1週前がかなり良かったし、競馬も楽しみになるなという走りだった」と自信を深めていた。