我慢の利いた切れ者が、“ご祝儀V”を狙う。新潟2歳S(G3、芝1600メートル、25日)の追い切りが21日、東西トレセンで行われた。東京マイルの初陣を上がり最速33秒9の末脚で制したジョリーレーヌ(牝、大竹)は美浦ウッドで3頭併せ。2頭に挟まれながら集中した走りを披露した。継続騎乗の石川裕紀人騎手(28=相沢)は先週結婚をサプライズ発表。幸せパワーでタイトルを目指す。

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懸命にこらえた。美浦ウッドの直線、ジョリーレーヌが内ヒラボクヒーロー、外シンデレラタイム(ともに3歳未勝利)に寄せられた。若駒には厳しい状況。だが、我を失わなかった。内に併入、外に半馬身先着。6ハロン84秒3-11秒5(馬なり)と脚力を見せた。またがった石川騎手も「気が入る部分はありますが、ものすごくはみ出るわけではないので、いい追い切りでした。動きもよかったです」とうなずいた。

初陣は切れに切れた。新馬戦らしく1000メートル通過1分5秒4と遅い流れ。若干頭を上げたが中団馬群で脚をため、直線は外から豪快な伸び。やや重の馬場で勝ち時計は1分39秒9と目立たないが、ラスト1ハロンは10秒9を加速ラップでマークした。同騎手は「(2走目で)もっと気が入る可能性はゼロではないです」と課題を示しつつ「装鞍所くらいからスイッチは入っていましたが返し馬から丁寧にいった分、はじけましたね」と素質の高さを口にした。

鞍上は先週日曜の新潟1RでJRA通算300勝を達成。インタビューの場で14日に一般女性と結婚したことを明かした。この日も左手薬指に結婚指輪を光らせ「(結婚発表を)できればいいな、というタイミングで勝てたので反響もありました。よりいっそう頑張っていきたいですし、いい結果が出せれば」と力を込めた。幸せいっぱいの鞍上と成長著しいジョリーレーヌが、真夏の新潟で祝福の嵐を受ける。【桑原幹久】