2歳マイル王を決める1戦、朝日杯FSの日がやってきた。レース経験が浅い若き競走馬の中には、このレースで初めて敗北の味を知る者もいるだろう。かくいう私にももちろん、初めての負けはあった。今回は人生で初めて走り負けて涙を流した小学1年生時代のレースを紹介してから予想へとまいりたい。

足の速さだけには絶対的な自信があった。当時、地域のサッカークラブに所属していた私は「高速道路」「流れ星」の異名が付くほど、足の速さには定評があり、自分でも誰にも負けない武器だと思っていた。

そんなある日、私は市が運営するパン食い競走の大会に出場した。出走メンバーは詳しく覚えていないが、両サイドに野球部の少年がいたことだけは間違いない。レースは「位置について、よーいどん」の合図で一斉にスタートが切られ、50メートルほどの戦いは私が先頭争いをしながら問題なく進んだ。

そして、いよいよレースの目玉であるアンパンに近づいた時、アクシデントは起きた。洗濯ばさみに挟まったパンを口にくわえた瞬間、パンの袋に穴が開いたのだ。この事故のせいで私は最下位まで順位を落とし、目から大粒の涙を流す結果となってしまった。帰り道、絶望の表情をした私を励ますために、サッカークラブのコーチがミスタードーナツをおごってくれ、私に笑顔が戻ったのだが、今考えると「パンの袋の穴に泣かされた少年に穴の空いたドーナツを与えるチョイスはミスだったのでは」と思ってしまい、当時のコーチの顔がちらつく。

話は競馬に戻し、朝日杯FSの予想に参りたい。

◎タイセイカレントに託す。前走サウジアラビアRCは、まさにアクシデントで敗れた一戦。スタート直後につまずき、大きく出遅れる形となった。それでも、今回のレースで人気を集める△アルテヴェローチェを上回る、上がり33秒3の脚で2着まで追い上げたのだから、その能力は本物とみる。オッズ的にもうまみがあるので、迷わずこの馬で勝負だ。馬券は単複(16)。馬連BOX(8)(10)(11)(12)(16)で的中を狙う。