無敗のドゥラメンテ産駒、エネルジコ(牡、高柳瑞)が大外から上がり最速の33秒4の末脚で切り裂いた。勝ち時計は2分24秒8。クリストフ・ルメール騎手(45)はこれが史上10人目、現役5人目となるJRA通算2000勝目のメモリアルとなった。管理する高柳瑞樹調教師(49)は先週皐月賞をミュージアムマイルで制し、ダービーで2冠を狙う弟の大輔師(47)に待ったをかけ、兄弟対決に持ち込んだ。

   ◇   ◇   ◇   

ダービーと見まがうほどの大歓声が待ち受ける府中の直線で、無敗2連勝から臨んだエネルジコが外からまとめて差し切った。

「届くのか」。4角を回った時には後方2番手の位置にいた。初コンビを組むルメール騎手は「ずっと伸びてくれた。ただ前の馬がすごく頑張っていたからね。最後の最後だけ届きました」と振り返る。レース直前から降り出した大雨を切り裂くように繰り出した末脚は上がり最速の33秒4。5万を超えるファンの前でファイアンクランツを首差差し切り、1着でダービー切符をもぎ取った。鞍上は「2400メートルは問題なかった。まだ良くなれる。ダービーでトライしないといけない」と一世一代の次戦に期待を寄せた。

ひやひやものだった。管理する高柳瑞師は引き揚げてきた際に「きわどかったですね」とため息とともに安堵(あんど)の表情を見せた。「調教と競馬がいい意味でリンクしない。扱ったことがないタイプです。自信がない。いつも不安なんです」と打ち明ける。それでも無敗のまま、最高の結果を残した。先週の皐月賞で師の弟である大輔師が管理するミュージアムマイルが勝っており、大一番のダービー(G1、芝2400メートル、6月1日=東京)は兄弟対決の構図もできる。師は「レース間隔が1週延びたことはいい。回復度合いを見ながらですが」と慎重に答えたが、この日と同じ舞台で行われる競馬の祭典で、皐月賞組に待ったをかける存在が現れた。【舟元祐二】

◆エネルジコ ▽父ドゥラメンテ▽母エノラ(ノヴェール)▽牡3▽馬主 (有)シルクレーシング▽調教師 高柳瑞樹(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 3戦3勝▽総獲得賞金 7349万円▽馬名の由来 力強く(伊)。父名、母名より連想。