スマイル全開のバースデー勝利だ。“ブービー”15番人気のアブキールベイ(牝、坂口)が、重賞初制覇を果たした。中団で脚をため、直線で一気に差し切った。3カ月ぶりの実戦で、低評価を覆す鮮やかな白星。鞍上の岩田望来騎手は25歳の誕生日に自ら花を添えた。
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左拳を勢いよく握りしめた。25歳のバースデーを迎えた岩田望騎手にとって、このレースがこの日の初勝利。「11レースになってしまったんですけど、誕生日に勝てて良かったです」と日焼けした顔に笑みを浮かべた。
文句なしのフィニッシュだった。順調にスタートを決めた後は、少し縦長になった馬群の真ん中にポジションを確保。前を行く馬にペースを任せ、勝負のタイミングをうかがった。直線で力強く差し切り「いいところで脚をためられて、最後はいい脚を使ってくれました」。相棒は420キロと小さな体の3歳牝馬。それでも16頭中15番人気の低評価を覆した根性娘だ。「成長したら上のクラスでもやれると思います」と今後の活躍に期待を寄せた。
坂口師にとってはこれが今年のJRA重賞初勝利。指揮官は「出来は今回かなり良かったので、ある程度走れると思っていました。精神的に落ち着きも出てきて、小さいながらも成長してきました」と愛馬をたたえた。今後も芝1200メートルを主戦場にする見通し。さらなる飛躍が楽しみだ。【原田竣矢】
◆アブキールベイ ▽父 ファインニードル▽母 アゴベイ(ハーツクライ)▽牝3▽馬主 ゴドルフィン▽調教師 坂口智康(栗東)▽生産者 ダーレー・ジャパン・ファーム有限会社(北海道日高町)▽戦績 7戦3勝▽総獲得賞金 6757万5000円▽馬名の由来 エジプトのアブキール湾

