日曜(5日)の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、パリロンシャン)の出走予定馬は9月30日現在、16頭前後に絞られています。
G1を3連勝中で、人気が予想される“クールモア”のミニーホーク(牝3、父フランケル)は1日に12万ユーロ(約2040万円)の追加登録料を支払って参戦予定。昨年の凱旋門賞馬ブルーストッキングも追加登録しての出走だったことが思い出されます。
ミニーホークは“クールモア”を世界的な競馬企業に発展させたR・サングスター氏の子息が生産した馬ですが、その血統はサウジアラビアを出自とする故K・アブデュラ殿下(凱旋門賞に6勝、21年1月に他界)が率いた“ジュドモント”に由来するものです。
ジュドモントによって生産された母のマルチリンガルは人気種牡馬キングマンを半兄に持つ良血ながら1勝したのみで引退。19年の米キーンランド繁殖牝馬セールで、クールモアの一族に名を連ねるO・サンガスター調教師に買われてクールモアの陣営に加わりました。
その後、ジュドモントの看板種牡馬であるフランケルと交配されて誕生した牝馬(のちのミニーホーク)は一昨年9月の愛ゴフスセールに上場され、M・マグニーア氏にこのセリで最高値となる185万ユーロ(約3億1500万円)で落札されてA・オブライエン厩舎に入厩し、今に至っています。
ここまで6戦5勝、2着1回。日曜のパリに立つミニーホークは競馬場でしのぎを削ったライバル陣営が育んだ最高の血脈をクールモアが育て、開花させた牝馬だったのです。
欧州では早くも、これもライバル陣営の“ゴドルフィン”の至宝ドバウィの血を受けて愛チャンピオンSなど中距離のG1を2勝したドラクロワ(牡3)との“異色”のカップリングを期待する声も聞こえています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

