規格外のスター誕生だ! 単勝1・3倍の圧倒的支持を受けたモンローウォーク(牝、上村)が、デビューから無傷5連勝でG1タイトルをつかんだ。5番手追走で脚をため、先に抜け出したギャラボーグを差し切った。

戸崎圭太騎手(46)は5年ぶり2度目の秋華賞制覇。時計1分56秒1は、15年ミッキークイーンのタイムを0秒8更新する衝撃のレースレコードだった。

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「ベリベリユアホース! 」。無傷の戴冠(たいかん)をひと目見ようと集まった3万人超えのファンの前で、戸崎騎手はあふれんばかりの喜びを表した。「負けないでG1勝利をするということは、能力があってこそだと思うので、これからのこの馬の活躍をみなさんで応援していただきたいなと思っています」。未来を背負う、スターの誕生をファンと共有した。

G1・15勝目の名手だが、もちろん苦い思いもしてきた。15年桜花賞では1・6倍の1番人気ルージュバックで9着…。「今でも思い出しますよ。普通の精神状態じゃなかったなと思います。今日はレースが近づくにつれて緊張感は増していきましたけど、自信を持って乗ることができたなと思っています」。さまざまな経験を積んできたからこそ、相棒の背中でどっしりと構えることができた。

この日のスタートの反応は前走ほどではなかったが、「いろいろなことは考えていましたので。プランにはありました」と5番手追走を選択。前半1000メートル57秒8の流れで、巧みに折り合いをつけた。4コーナーからペースを上げ、直線入り口では3番手に。「そのあたりから切り替えて前を捕らえられるような形で行きました」と冷静に判断。馬群の中でもリラックして体力を温存し、「4コーナーは勝ったなという雰囲気でした」と手応えは抜群だった。直線では、先に抜け出したギャラボーグに外から襲いかかった。「今回は首差でしたけど、まだ(余力が)ありそうな感じもあります」と着差以上を思わせる、貫禄の差し切りだった。

名牝ジェンティルドンナや、近年ではレガレイラとG1を勝利した鞍上。スターホースと比較し、「一緒というよりは、『モンローウォーク』という感じですね。この馬が名馬になってくれるように、期待しています」と3歳牝馬の躍進を心待ちにしている。

戦績に一切の汚れをつけずに、牝馬3冠最終戦をものにしたモンロー。上村師も名馬への歩みを疑わない。レース前から「スピードの絶対値が違う」と信頼を寄せていた愛馬の勝利に、「まずはホッとしていますね」と安堵(あんど)。初距離にも対応し、「いろいろ選択肢が増えたと思います。古馬とこれからやっていくわけですけど、それも込みでの期待をしています」と力強く話した。

令和に現れた規格外の存在。名牝たちの伝説に追いつき、超えてゆけ。【原田竣矢】

※「ベリベリホース」とは 昨年のドバイシーマCをダノンデサイルで勝った際、インタビューで戸崎騎手が英語で語った迷セリフ。競馬ファンの間で流行語になった。

◆モンローウォーク ▽父 キズナ▽母 アンフィトリテ2(シーブリング)▽牝3▽馬主 エムズレーシング▽調教師 上村洋行(栗東)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 5戦5勝▽総獲得賞金 2億171万2000円▽馬名の由来 モンローのような歩き方