どーもです。ついにこの日がやって来てしまいました。3月いっぱいで釣り担当退任なので、このコラムも今回が最終回です。20年11月に釣り担当を拝命しましたが、それまで全く釣りをやったことがないズブの素人でした。


田舎育ちだったので、子どものころに川や沼でコイやフナを釣った経験はありましたが、そもそもリールの付いた釣りの経験がありません。意外とハマりやすい性格を自覚していたので、元々ハマっていたゴルフに釣りが加わったら、経済的に破綻すると思い、誘われてもあえて避けていました(笑)。それが、「まさかの仕事でやることになるとは」でした。


最初は船長さんが話す内容の半分も分からず、アレコレ聞いてしまい、「ちゃんと勉強してから来て」と言われることも多々ありました。でも、総じて日刊スポーツ共栄会(今となっては元日刊スポーツ共栄会か…)の船長さんたちは優しい方ばかりだったと思います。たいていの問題は助けてもらいましたが、とにかく曲がったこと大嫌い。そんなおとこ気あふれる船長さんが多いと思っています。


約3年半前、会社からのミッションは「釣りを立て直せ」でした。それが「釣果表は掲載終了。共栄会の運営からも手を引く。でも、釣り特集面は残す」いう、現場にはヒアリングさえない決定事項を突きつけられました。これではおとこ気あふれる船長さんに合わせる顔がありません。そんな状況でも「もう新聞の時代じゃないじゃん」と厳しいことを言いつつも、「日刊スポーツがあったから出会うはずがない人たちと出会えた。だから横のつながりは残していく」という各船宿の総意を聞いたときは涙が出そうでした。


今、特に遊漁船は大変な問題を抱えています。ご存じの通り、国交省が打ち出した「救命いかだ」問題です。これは、適用される遊漁船関係者が不在のまま検討会が開催された結果、遊漁船の実態に全く沿わない安全基準が決められ、施行されそうになりました。日本釣振興会や釣りジャーナリスト協議会、そして当事者である遊漁船関係者が一体となって声を上げることで、見直しにまでたどり着くことができました。これは余談ですが、日刊スポーツ共栄会問題と構造が一緒だったので、より一層熱がこもってしまったのは、ここだけの話しです(笑)。


国が決めたことに「おかしい」と声を上げても変わらない。正直、そんな気持ちは今でもあります。しかし、この「救命いかだ」問題のように、実態から懸け離れすぎている問題は、声を上げれば見直しにまで持ち込めるという経験をできたのは、記者の人生で大きな財産かもしれません。国交省の担当者から「ジャーナリストの力を痛感しました」と直接連絡があり、「それはジャーナリストの力ではなく、それだけ実態から懸け離れていたということです」と返答しました。この結果がどうなっていくのかは、一線引く形になりますが、見守っていきたいと思います。


そして取材に協力いただいたレジェンド鵜澤政則さん

ジャッカルプロスタッフ宮本英彦さん

哀川翔さん

佐々木主浩さん

おかまりさん

利水つばささん

太田唯さん

出光仁美さん(笑)

そして本紙は1回となってしまいましたが紘毅さん

本当にお世話になりました。また、その取材時に各船宿で世話役をいただいた常連さんにも心から感謝申し上げます。


めちゃくちゃ長くなりましたが、釣りの楽しさを知ってしまった記者は、今後はプライベートで元日刊スポーツ共栄会の船宿で釣りを楽しんでいくと思います。「もしかして?」と思ったら、気軽に声をかけてください。楽しく釣りをしましょう!


毎月第2&4土曜の月2回にはなりましたが、本紙釣り特集面(関東版)およびユーチューブ動画「ニッカン釣りちゃん」を、今後ともよろしくお願いいたします。