カタリナの88%は自然保護区で、手つかずの自然が残されており、ハイキングやエコジープツアーなども人気
カタリナの88%は自然保護区で、手つかずの自然が残されており、ハイキングやエコジープツアーなども人気

 ロサンゼルス(LA)の沖合35キロにあるサンタ・カタリナ島は、ヤシの木に白砂のビーチ、きれいな海で楽しむウォータースポーツ、手つかずの自然、新鮮なシーフード、ゴルフと老若男女問わず様々な人々を楽しませてくれる魅力溢れるリゾート島です。LA近郊の港からフェリーで1時間とアクセスも良く、昔から多くのセレブや富豪たちも魅了してきました。小さな島ですが、実はたくさんの見所があるカタリナ島。日本のガイドブックでは紹介されていないとっておきの見所を紹介します。

ジップライン・エコツアーは絶景を滑り下りる人気のツアー(写真はカタリナ・ツアーのHPより)
ジップライン・エコツアーは絶景を滑り下りる人気のツアー(写真はカタリナ・ツアーのHPより)

●ジップライン

 木々の間に張られたワイヤーロープを滑車を使って滑り降りる人気のアクティビティ「ジップライン」がカタリナでも楽しめます。海面の約181メートル上空からターザンのように海に向かって滑り降りるジップライン・エコツアーは、一生に一度は挑戦したいアクティビティ。島の上空を時速64キロで滑り落ちるスリルは、カタリナ島ならでは。しかも、5本のジップラインを乗り継ぐ2時間にも渡るツアーはスケール感満載で、うち1本は335メートルもの長さがあります。途中からは海が一望できる絶景も堪能できます。

●ジープエコツアー

 カタリナでは自動車の持ち込みが規制されているため、島の88%を占める手つかずの自然が残る保護区に行くにはツアーへの参加が基本。ガイドと共にジープに乗って、カタリナ独自の自然を散策するエコツアーは、1、2を争う人気ツアーです。このツアーでは、カタリナに生息する野生のバファローも間近で見ることができ、ワイルドライフを存分に楽しめます。夏にはハイキングを楽しむこともできます。

世界恐慌の直前からカタリナの見張り番として人々を見守ってきたカジノは、カタリナを代表する観光名所
世界恐慌の直前からカタリナの見張り番として人々を見守ってきたカジノは、カタリナを代表する観光名所

●カタリナ・カジノ

 カタリナを代表するランドマークとして知られるカジノは、アバロン港の北側にある円形の美しい建物ですが、ここはカジノと言っても名だけでギャンブル場ではありません。1929年に造られた見事なアールデコのカジノは、かつて島の所有者だった世界最大のチューインガム会社の創設者ウィリアム・リグレー氏が、豪華絢爛なダンスホールとして建設したもので、舞踏会や舞台公演などが行われた社交場だった場所です。現在は島の歴史を展示する博物館になっており、ツアーに参加すると舞台裏や楽屋など美しい内部を見学することもできます。ここではアバロンとハリウッドの深いつながりも感じることができ、ハリウッド映画好きには興味深い場所です。また1階には豪華なパイプオルガンもある映画館があり、今でもここで映画を観ることができます。

●キャンプ

 中心部アバロンには、こじんまりした民宿風のホテルからラグジュアリーなリゾートホテルまで宿泊施設が充実していますが、人里離れた大自然の中でのキャンプも魅力的。島には観光客でも行きやすいビーチキャンピング場から、ボートやカヤックでのみアクセス可能な上級者向けまでいくつかキャンプ場がありますが、観光客の多いアバロンの喧騒を離れて、携帯電話の電波もつながらない大自然を満喫するのも良いものです。アバロン北部の海を見渡す崖の上にあるトゥーハーパーズは、LAからフェリーも出ているのでアクセスも良く、テントキャビンもあるのでキャンプ初心者でも楽しめる人気のキャンプ場です。

カタリナ周辺ではこんな大きなカジキマグロも釣れます
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カタリナのフィッシングの歴史が分かる写真や釣りざおが飾られたシーフードレストラン。新鮮な魚介類を堪能できるのもカタリナの魅力
カタリナのフィッシングの歴史が分かる写真や釣りざおが飾られたシーフードレストラン。新鮮な魚介類を堪能できるのもカタリナの魅力

●ウォータースポーツ

 色彩豊かなトロピカルフィッシュの群れを手軽に見られる船底がガラスになっているグラスボートツアーがありますが、実際に美しい魚を間近で見られるシュノーケリングやダイビングも人気。また、ヨットやカヤック、パラセイリングなどのマリンスポーツも充実しており、道具をレンタルすれば気軽に楽しめます。また、フィッシングも盛んで、ボートを借りればハマチやカジキマグロ、マグロなど海釣りもできます。冬季なら近海を泳ぐクジラに遭遇するチャンスもあり、カタリナの美しい海を満喫するには事欠きません。

(米ロサンゼルスから千歳香奈子。日刊スポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)