2014年に公開された映画「ANNIE/アニー」を最後にハリウッドの第一線から退いているキャメロン・ディアスが先月、「Avaline(アヴァリン)」という名のオーガニックワインのブランドを立ち上げて話題になっています。「チャーリーズ・エンジェル」シリーズや「メリーに首ったけ」(98年)、「シュレック」シリーズのプリンセス・フィオナの声やトム・クルーズと共演した「ナイト&デイ」(10年)などに出演して人気を博したディアスは、15年にロックバンド、グッド・シャーロットのメンバー、ベンジー・マッデンと結婚した後は公の場から姿を消していましたが、インスタグラムで「クリーンなワイン」をアメリカ国内で発売することを発表。先日はグウィネス・パルトロウのYouTube番組にもゲスト出演し、ヘルシー志向の高いディアスらしくオーガニックワインを作るに至った経緯などを熱心に語っていました。

ワインを楽しむキャメロン・ディアス(左)とキャサリン・パワーさん(キャメロン・ディアスのインスタグラムより)
ワインを楽しむキャメロン・ディアス(左)とキャサリン・パワーさん(キャメロン・ディアスのインスタグラムより)

ディアスは今年1月に47歳で第1子となる女の子が誕生したことを発表して世間を驚かせたばかりですが、ワインビジネスは2年ほど前に友人の実業家キャサリン・パワーさんとタッグを組んでスタートさせていたものだといいます。自分の体に取り入れるものはできるだけオーガニックなものが良いと考えていたディアスは、ワインの原料にももっと気を配るべきだと思ったのがきっかけで、安心して楽しめるクリーンなワインを造ることを思い立ったとのこと。ブランドを立ち上げるにあたってのリサーチで、2人は市場に出回っているワインの多くは原料はオーガニック素材ではなく、70種類もの添加物や清澄剤として動物の脂や卵など動物性食品が使われていることを知り、オーガニックのブドウのみを使い、添加物や着色料は使わず、加糖もせずにより自然な形のワイン作りを志したといいます。

白とロゼの2種類が発売されており、値段は1本24ドル
白とロゼの2種類が発売されており、値段は1本24ドル

今回発売されたのは、ドライなテイストのスペイン産の白ワインとメロンとシトラスの風味が感じられるフランス産のロゼの2種類。どちらもキリッと冷やして夏に楽しむのに最適なワインです。白ワインは食事との相性も良く、価格も1本24ドル(近所のスーパーでは18ドルで売っていました)とお手頃なのでコロナ禍での家飲みにもピッタリな1本です。現在はオンラインショップ他、米国内のいくつかのスーパーのチェーン店でも販売されています。

アメリカで人気が高まっているロゼワインは夏にぴったり
アメリカで人気が高まっているロゼワインは夏にぴったり

セレブのワインプロデュースといえばディアスと「チャーリーズ・エンジェル」で共演したドリュー・バリモアもカリフォルニアでオリジナルのワインブランド「バリモア・ワイン」をプロデュースしていますが、ハリウッドでは副業でお酒のプロデュースをしているセレブは意外と多いことで知られています。現在はすでに事業を売却してしまいましたが、あのジョージ・クルーニーも「カーサミーゴス」という高級テキーラのブランドを立ち上げて大成功を収めていますし、マシュー・マコノヒーもウイスキーの代表ブランド「ワイルドターキー」から登場したバーボン「ロングブランチ」をプロデュースしています。また、ライアン・レイノルズは2018年にオレゴン州ポートランドにある蒸留酒造所を買収し、「アビエーション」というカルダモンやコリアンダーなど7種類の成分をバランスよくブレンドしたお酒を販売しています。また、ドレイクは「バージニア・ブラックウィスキー」を所有し、ビヨンセの夫ジェイ・Zは高級シャンパン「アルマン・ド・ブリニャック」を買収しています。

キャメロン・ディアスがプロデュースした「Avaline」(キャメロン・ディアスのインスタグラムより)
キャメロン・ディアスがプロデュースした「Avaline」(キャメロン・ディアスのインスタグラムより)

セレブがプロデュースするお酒はいろいろありますが、ビーガン(完全菜食主義)でオーガニックという今の時代にぴったりなワインは、ヘルシーな食生活を心がけてきたディアスならではの発想。ラベル(エチケット)もシンプルでおしゃれですし、裏側のラベルにはキャメロン・ディアスの名前も入っているのでプレゼントや女子会に持って行っても喜ばれそうです。コロナ禍で今はロサンゼルス(LA)に来てワインを購入することはできませんが、落ち着いた時にはお土産にぜひおすすめしたい1本です。

(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」)