トム・クルーズ主演の大ヒット作「トップガン」の36年ぶりとなる続編「トップガン マーヴェリック」が先月末に公開され、アメリカではクルーズ作品として史上初めて公開3日間で1億ドルを超えるメガヒットスタートとなりました。
前回のコラムで紹介したように、舞台はここロサンゼルスから車で2時間ほど南に下ったメキシコとの国境の街サンディエゴで、ミラマー海軍基地をはじめサンディエゴ周辺で撮影が行われています。新作を見るにあたって前作をおさらいしたという方も多いと思いますが、「トップガン マーヴェリック」の大ヒットを記念してオリジナル「トップガン」に登場するロケ地を紹介したいと思います。
■Union St & Laurel St
バイクで逃げるクルーズ演じるマーヴェリックを、ケリー・マクギリス演じる女性教官チャーリーがポルシェで追いかけて口論となり、そして2人がキスするシーンの撮影が行われたのは、市内中心部に近いユニオン・ストリートとローレル・ストリートが交差する坂です。かなり急な坂道ですが、坂の上にあるヤシの木が目印です。
■旧海軍訓練センター
「トップガン」が撮影されていた当時、海軍訓練センターだった場所は、現在は公園やレストラン、ショップが立ち並ぶ「リバティー・ステーション」として生まれ変わり、一般の人も自由に入ることができるようになりました。トレーニングセンターのシーンの多くがここで撮影されているので、レストランやギャラリーが入る建物の回廊は、きっと見覚えがあることでしょう。
教室から飛び出したマーヴェリックがチャーリーを無視してバイクをふかして立ち去ろうとするシーンや、相棒を亡くしたマーヴェリックをチャーリーが車で送り届けるシーンなどの撮影が行われています。
■カンザスシティ・バーベキュー
ダウンタウンにあるBBQレストラン「カンザスシティ・バーベキュー」は、マーヴェリックとアンソニー・エドワーズ演じる相棒グースが一緒にピアノを弾いているシーンが撮影されたほか、グースの死を乗り越えたマーヴェリックとチャーリーが再会するシーンでも登場しています。「グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー」が歌われた名シーンのロケ地として、ファンの間では聖地のような存在として知られています。
撮影に使われたピアノは現在も店内に飾られており、マーヴェリックが座っていたバーカウンターも健在で、ジュークボックスをはじめ店内にはトップガンの記念品がたくさん展示されています。
■ポイント・ロマ沿岸警備隊の灯台
トップガンの教官で、マーヴェリックの父とはかつて同僚だったトム・スケリット扮するバイパーが住む家として登場するのが、ロマ岬の先端にあるポイント・ロマ沿岸警備隊の灯台です。
ここは沿岸警備隊が運営する施設のため、一般人の立ち入りはできませんが、ロマ岬はカブリヨ国定公園となっているので入園料を支払えば中に入ることができ、海岸沿いにある灯台を展望台やトレイルから見ることができます。ちなみにカブリロ国定公園にもオールド・ポイント・ロマ灯台があり、そちらは中を見学することができます。
■トップガンハウス
サンディエゴのダウンタウンから65キロほど北上したオーシャンサイドという海岸に囲まれた街にあるのが、チャーリーが住んでいた小さな家。ビクトリア朝のかわいらしいお家は、リゾート地としての再開発の波に飲み込まれて一時は解体の危機に直面していましたが、「トップガンハウス」の名でパイショップとして続編の公開に合わせて生まれ変わりました。
飲み物やチェリーとアップルパイを楽しむことができ、「トップガン」Tシャツも販売されています。写真やバイクも展示されており、トップガンファンなら1度は訪れてみたい場所です。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)