数日前からアメリカの半数以上の州で冬の嵐に見舞われ、記録的な寒波が訪れていますが、温暖な気候で知られるここロサンゼルス(LA)でもまさかの雪が降る異常気象となっています。2月上旬には最高気温が25度を超える夏日だったLAですが、22日にブリザード警報が出され、その夜から翌日にかけて近郊の山地だけでなく、ハリウッドサインの周辺やビーチ近くの平野部でも雪や雹(ひょう)が降って住民を驚かせました。

1974年に大雪が降った当時のLAの写真を掲載するLAタイムズ紙の記事
1974年に大雪が降った当時のLAの写真を掲載するLAタイムズ紙の記事

ブリザードとは猛吹雪を伴う冷たい強風のことで、雪どころか雨すらほとんど降らないLAでそんなことが起こるはずがないと思いきや、標高が高い北東部では猛吹雪の影響で高速道路が通行止めとなり、ハリウッドサインを見渡すことができる公園にも白い雪の塊が見られ、別世界となっています。筆者の自宅でも、23日の昼頃に窓ガラスを激しく叩きつける雨の音に驚いて外を見ると、雹がバタバタと音を立てて降っており、数分間にわたって小さな氷の粒が地面に落ちる様子に「ここLAだよね」と思わずつぶやいてしまいました。

ハリウッドサイン周辺で雪が降ったニュースを伝える地元テレビ局のサイト
ハリウッドサイン周辺で雪が降ったニュースを伝える地元テレビ局のサイト

標高1500フィート(約457メートル)ほどの地域でも雪が降る可能があると予想されていた通り、ハリウッドの丘でも雪が観測され、雪が降るハリウッドサインを一目見ようと多くの人が集まっていました。標高1220メートルを超える地域では0.6~2メートル近い積雪が予報され、標高3000メートルを超える近隣の山では「非常に危険なので近づかないように」と警告も発せられています。SNSには各地で雪や雹が降る様子が投稿されている他、道路に水が溢れて洪水となり、車が立ち往生する様子なども報じられています。

ツイッターに投稿されたLA北部バーバンク周辺で発生した洪水の様子
ツイッターに投稿されたLA北部バーバンク周辺で発生した洪水の様子

ニュースでは「LAで雪を見たのは子どもの頃以来50年ぶり」と話す住民がいましたが、LAタイムズ紙によるとこの50年ほどの間にLAで雪が観測されたのは5回ほどあるそうです。もっとも最近だと19年に一部地域で雪が観測されていますが、1974年は広範囲で数日間にわたって降り続き、雪に覆われた高速道路で多くの車が立ち往生するなど近年でもっとも有名な雪が積もった年だったそうです。ちなみに、ブリザード警報が出されるのは89年以来34年ぶり。この嵐は24日深夜から翌朝にかけて激しさを増すと予想されており、平野部でも明日の朝は雪が積もるところもありそうです。

LAでは89年以来となるブリザード警報が
LAでは89年以来となるブリザード警報が

大雨や雪の影響で交通事故が多発している他、避難勧告が出されている地域もあるので、この週末にかけてLAを訪れる予定の方は気象情報に注意が必要です。

各地で雹や雪が目撃されたニュースを伝えるLAタイムズ紙
各地で雹や雪が目撃されたニュースを伝えるLAタイムズ紙

(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」)