ロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・ヤンキースという東西の名門がぶつかり合う頂上決戦「ワールドシリーズ」が開幕しました。アメリカの中でも人気の高い両チームが対戦するのは、実に43年ぶり。過去11回対戦し、ヤンキースが8勝、ドジャースは3勝という成績ですが、どちらのチームも強豪なので面白い試合展開になることは間違いないでしょう。
ワールドシリーズ初戦は、ここロサンゼルス(LA)のドジャースタジアムで行われます。街中がドジャーブルーで溢れ、市全体がドジャースを応援する雰囲気が漂っています。そして、アメリカを代表する東西の2大都市のチームが対戦するということで、場外バトルも気になるところです。
LAとニューヨーク(NY)では、3時間の時差があり、気候や景観だけでなく、人の気質やライフスタイルまで全てが違います。アメリカで暮らしていていると、それをさまざまな場面で感じます。ある意味、両極端な都市と言えるため、好き嫌いもはっきりと分かれます。
LAにはハリウッドがあり、NYにはブロードウェイがあります。LAはビーチライフが楽しめる南国の都市である一方、NYは世界中が憧れる大都会です。LAは年中温暖で冬でも半袖を着られる日もありますが、NYは四季がはっきりしていて冬は防寒着が必要です。ニューヨーカーはおしゃれで洗練された人が多い一方、LAは開放的なカジュアルファッションが中心。LAは車社会ですが、NYは地下鉄など公共交通機関が発達しています。LAの人はのんびりしている一方、ニューヨーカーはせっかちで早口です。
そんな分かりやすい違いだけでもたくさんありますが、暮らしてみないとなかなか分からないライフスタイルや人間性にも違いがあります。
LAに暮らしていると、知らない人でも道ですれ違えば挨拶しますし、全員とは言いませんが、基本的に人はフレンドリーで親切です。そしてメキシコ系の人口が過半数ということもあり、陽気な人が多いです。そんなLAの人にとってニューヨーカーは、お高くとまっているとか、意地悪、せわしないなどいう印象があります。
実際、LAの人はとてもマイペースでスローです。車社会ということもありますが、時間にルーズな人が多く、コンサートや映画の試写会なども時間通りに始まらないことも珍しくありません。でも、みんなそれに慣れっこなので、誰も怒りませんし、時間通りに来ない人の方が多かったりします。待ち合わせをしても、「今渋滞で車動かないから遅れるね」というような会話は日常茶飯事です。そんなLAの人のこと、ニューヨーカーは「一日中太陽ばかり浴びているおバカさん」とか「能天気」などと揶揄します。
映画ビジネスに携わっている人が多いLAでは、NYと違ってスーツを着て毎日出勤する人は少数派です。ダウンタウンのオフィス街に行かない限り、街中でスーツ姿の人を見ることはまずほとんどありません。一方で、昼間から短パンTシャツ姿でうろうろしている中高年が多く、日本人から見ると「この人たちはいったい何をしているのだろう」と不思議に思うことでしょう。
平日の昼間からビールやワインを飲んだり、平日の朝からサーフィンしたり、ゴルフをしたりというのもLAでは良く見かける光景です。NYに比べて平日あくせく働く人が少ない印象ですが、決して仕事をしていないわけではないというのがLAです。
そんな南国気質なのんびりしたところがLAの魅力で、気取らずスウェットとTシャツ、サンダルで年中暮らせるLAが好きという人もいれば、NYのような刺激がなくて面白くないという人もいます。
そんな真逆のLAとNYだけに、ワールドシリーズは野球の勝敗だけでなく、互いの街のプライドを懸けた戦いでもあるのです。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。日刊スポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)






