和歌山・有田川の二川ダム下流へ4日、アユの友釣りに出掛けた。午前9時半すぎから通称・診療所前の瀬に入った。朝は低水温のせいか、追いが渋ったが同11時ごろから、野アユが活発に追いだし、超スローな攻めに好反応。夕方には7連発の入れ掛かりもあり、午後5時すぎまでに13~20・3センチを41匹キープした。海産アユの激しいアタリ、引きを存分に楽しんだ。

 午前9時半すぎ、岩倉橋から約500メートル下流の通称・診療所前に入った。ここは段々瀬が落ち込み、底石がしっかり入った早瀬になっている。上流は大小さまざまな石が入ったトロ場や岩盤の瀬もあり、変化に富んだ好ポイントが広がる。

 しかし雨が降らず、かなり減水している。まずは瀬落ちの開きからオトリを送りだすと、2メートルほど進んだところで目印がいきなり対岸へ走った。タモに飛ばすと、追い星がくっきりとでた16センチの海産アユだった。

 幸先良くオトリが替わり、次は上流へ泳がすと、すぐに反応。18センチの良型が追ってきた。「よっしゃ、きょうはいけるぞ」と瀬を引き釣りで攻めるが、あとが続かない。ポイントをどんどん移動して探るが、13~14センチを2匹追加しただけ。

 午前11時ごろ、朝のポイントに戻って釣りなおす。オトリを流芯の石頭で止めるとドン。強烈な追いでサオが絞り込まれ、流れの中を走り回る。慎重に引き抜いたのは20・3センチ。背ビレが長く、体高のあるほれぼれする海産アユだった。

 水温が上がったこともあるが、朝はオトリを動かせすぎて追わなかったのか? その後も石の前や、かけ上がりでしっかりオトリを止めて(約30秒)待つと次々に野アユが掛かり午後1時までに20匹キープした。

 昼食をとり、午後2時前からはトロ場へ。ラインをフロロに替え、上飛ばしで攻める。オバセをとり、オトリまかせで走らせるが反応なし。そこで、ラインを張ってオトリを止めながらゆっくり泳がせるとギラッとヒット。やはりオトリがポイントを速く通過すると反応しない。超スローな泳がせで順調に掛け続け、17~19センチの型ぞろいを14匹追加。

 夕方からは、岩盤底の流れ込みの短い瀬を攻めた。オトリを引き上げながら探るとコツコツと前アタリがあり、オトリを止めて待つとガツン、ギュイーン。鋭いアタリが続き、7連発の入れ掛かり。同5時すぎまでに13~20・3センチを41匹釣りあげ大満足で川をあとにした。【日刊FPC・下田成人】

 【今後の見通し】今年は天然ソ上が遅れたが、数が多いので、終盤まで十分に楽しめそうだ。下流域はまだまだ小ぶりが多いが、水温が上昇してくれば、サイズも良くなってくるだろう。梅雨明けから海産アユのベストシーズンに入る。

 【問い合わせ】有田川漁協【電話】0737・52・4863。年券1万800円、日券3240円。

 【交通】阪和自動車道の有田ICを有田・金屋方面に出て信号を左折。県道22号、国道424、480号を経由。清水方面へ。岩倉発電所をすぎて3分ほど走ると岩倉橋周辺に出る。