駅売店やコンビニエンスストアで買える日刊スポーツにも、4月から「ニッカンジュニア」に釣り特集が掲載されるようになりました。よろしくお願いします! 火曜は、子どもやお母さん、そして釣り未経験の誰もが楽しめる「家族で釣り」。金曜は、ちょっと専門的な釣りだけど、分かりやすく説明しちゃう「大人の釣り」。さて、第1回は、みんな大好きなアジ。しかも東京湾でチョーおいしいブランドにも数えられる千葉・内房の金谷の金アジで~す!

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家族で釣りに行くなら、やはりお手軽で、狙った魚が釣れるのがいい。ならば、やっぱりアジでしょう。しかも、東京湾ブランドにもなってきた内房金谷の“金アジ”がいいですねぇ。

釣り場は、港から出船して、ほぼ5分です。ポイントにすぐ到着。船酔いが心配なのであれば、釣りをする前の日、寝る前に酔い止め薬を定量飲んでください。寝ている間に「オマエは酔わな~い」という体にしてくれます。ただし、出船する30分前にも服用してください。酔い止めの効果が切れないようにする「かぶせ飲み」なんです。もう、大丈夫ですよ。

金アジを釣るなら「光進丸」を訪ねてください。愉快で楽しい岡澤ユージ親方が、若い船長をまとめています。事前に乗る日を電話で伝えて予約しましょう。出船前には金谷港“名物”の船長による釣り方の口上がございます。今回は「キャプテン・マッチ」こと町田船長です。出船前なのに…楽しくなっちゃいますよ。

さあ、釣りですが、よくやる間違いはサオを上下動させればいい、と思い込んで、ずっと動かして、誘い続けたくなってしまう。これがダメなんです。

コマセカゴを振るとイワシのミンチが振り出されるので、アジを集めることができる。でも、目的はアジを釣ることで集めることじゃない。

ずっとサオをゆらゆら動かしているとどうなるか? パン食い競争でずっとパンが揺れていたら、食べにくいですよね。だから、サオを上下動させてコマセの煙幕をつくることができたら、サオをピタッと止める。「サオピタ」です。

ブルルン。

しばらく待つとサオ先が揺れて、けっこう強い震動が手に伝わってくる。これ、アジがハリに食いついた「アタリ」です。

ギュン、とサオが曲がる。慌てちゃいけない。静かにサオをあげて、そのままリールを巻き上げる。これでいい。

アジの口はやわらかいので、強い衝撃を与えてしまうとすぐに口を切って逃げてしまう。そのためサオは自在に曲がって、アジのアタリを抑えて、吸収してくれる。慌てない、慌てない。

慣れてくると、この「サオピタ」の止める動作でアタリをとる面白さが分かってくる。ただ、ときどきタナが違ってくることがあるので、底にコマセカゴを落としてやり直してくださいね。あとは、実際に金谷「光進丸」のキャプテン・マッチに会いに来てください。船釣りが楽しい、って分かっちゃいますよ。【寺沢卓】

▼船 金谷「光進丸」【電話】0439・69・2232。金アジ乗合船は午前6時集合で、コマセ・エサ・氷付きで8500円、小学生は4500円。ほかにウイリー仕掛けを使ったアジ五目船あり。詳細は要確認。

▼交通 内房線でぐるんと回って浜金谷駅まで。土日祝日限定の正午集合の午後便なら電車でもOK。車が便利で館山道路の富津金谷インターで降りてください。帰りは東京湾フェリーが金谷港(至久里浜)から出船しているので、利用してみてください。