福井・若狭大島沖でケンサキイカが乗り乗りだ。しかも今年は型がいい。同地の「川口渡船」（日刊銀鱗倶楽部加盟店）で先日、夜釣りに出ると開始早々からビール瓶サイズがヒット。オモリグで32～38センチを船中（3人）で18匹仕留めた。午後9時前からの時合にはイカメタルで小、中型が入れ掛かり。竿頭は連掛けで釣果を伸ばし、13～32センチを34匹釣り上げた。

日が沈む直前は、大型ケンサキイカの気配がムンムンと漂う。この日もどんよりとした曇り空で底狙いが的中した。底までオモリグ（別図）を落とし、数回の誘いを掛けると、グッググーと竿先が引き込まれるアタリがきた。手応えは十分。取り込んだのはビール瓶サイズの38センチ。エンペラが大きく、先端がとがった迫力満点のケンサキだった。集魚灯がたかれてからも、中層で35センチ前後が釣れ続き、わずか1時間半で大型を7匹もキープ。開始早々からの満足釣果に笑いが止まらない。底付近で2回ほど誘ったあとにゆっくり引くパターンがはまった。

午後8時半ごろ、小、中型が上層（水深20メートル前後）に浮きだすと左舷の堀田諭吉さん（宝塚市）がメタルスッテで入れ掛かり。金属素材の竿先を使った自作ロッドで小アタリを次々とらえ「活性が上がったら、メタルがききますね。3回ほどジャークして止めると竿先を押さえるアタリが出るので、掛け合わせると次々に掛かります」とにんまり。時合は2時間ほど続き堀田さんの独り舞台。一気に25匹も釣り上げた。だが、潮の流れが緩むとケンサキの活性もダウン。ここからは再びオモリグにビッグサイズがヒットした。反応があるレンジは水深10～20メートル。

目をひいたのは船尾の寿尚志さん（神戸市）。3号のエギ（ホワイトグロー）で35～38センチを4匹釣り上げ、ドヤ顔を連発。「上下に大きく誘った後にロングステイしていると釣れました。このサイズは日本海ならではですね。こんなケンサキが釣りたかったんです」と大喜び。

記者も、さらなる大型、釣果アップを目指すが、そうそううまくはいかず13～32センチを13匹に30センチ級のスルメイカを3匹追加したところこで午前0時前に納竿。竿頭は堀田さんで13～32センチを34匹だった。今年の若狭大島沖はかなり楽しめそうだなと実感。ケンサキイカの時合、活性の高さを見極めながら、オモリグとメタルスッテを使い分ければ数、型ともに狙えそうだ。【近江康輔】

【今後の見通し】梅雨が明け、いよいよケンサキイカの最盛期に入った。波が穏やかな日が続くとアタリがとりやすくなり、数が伸びる。また、釣った小イカで泳がせ釣りをすると50～80センチの大型マダイも食ってくる。

【問い合わせ】川口渡船【電話】090・8969・7909。イカ釣りのみの乗合船料金1万1000円～。半夜のマダイ・イカ釣り仕立船料金5人まで6万5000円～（1人増5000円）、乗合船料金1万3000円～。エサ、仕掛け、氷は別料金。出船、納竿時間は要確認。ほかにFCビッグワン（日刊銀鱗倶楽部加盟店）【電話】090・3767・1130もある。

【交通】舞鶴若狭自動車道の小浜西ICを出て国道27号を西へ。青戸大橋の信号を右折。県道241号を道なりに走り、トンネルを2つ抜け、右手に入り江が見えてきたら右折。海岸沿いの道を進むと左手に川口渡船があり、向かい側が乗船場。