急募! 相模湾・小田原沖でマダイを釣りませんか? 初心者、大歓迎です。小田原早川港「弘美丸」では、今度の日曜となる17日にコマセマダイの教室を実施します。「いつかはマダイ」「アジ釣りしかしたことない」「挑戦しているけど、赤い姿を見たことない」…などなど動機はいっぱいあるでしょう。今の小田原沖なら、未知数のマダイ体験をしていただけますよ!

湯川幸次船長はいつもこういう。

「マダイのポイントは港前ですね。早川港を出てヘタすりゃ30秒で到着する。だから、出船前には、しっかり準備しといてくださいね」

集合は朝の6時。漆黒の空がうっすらと明るくなってくるころだ。静かに船が港を出る。潮風が首筋をするんとなめる。やや肌寒い。がっちりした防寒具はいらないが、雨よけのカッパは持参しないと凍えてしまう。

「はい、到着です。上から40メートルです」と湯川船長がスピーカーで指示した。おおげさにいえば、大きな声を張り上げれば岸にいる人と会話ができそうな距離だ。とても残念なことに、港を出てからのタイムをはかっていなかった。余裕をみても5分もかかっていない。小田原の海。ここでマダイが釣れるのか?

釣れる魚は多彩だ。

この秋はどの磯もクロダイが好調だった。ここの海もクロダイの反応はいい。キュンと鋭い引きでサオ先が海面に突っ込んでいく。アタリはマダイの方が重量感があるが、プカリと浮いて来るまで戦ってくれる。

そしてイナダ。今秋は青物フィーバーで太平洋側はエサもルアーも面白い。小田原沖も例外ではなく、タナ(魚の泳層、マダイ釣りではコマセカゴの位置を指す)を取った直後にブルンと強烈にサオが持っていかれる。マダイ釣りでは、細かく数えられることもなく、釣果報告では「多数」とひと言でまとめられてしまうほどの魚影の濃さだ。

取材日は6日、左舷胴ノ間に乗った井上クリスティンさん(49=相模原市)は8年ぶりの船釣りだった。惜しくもマダイは釣れなかったがイナダはしっかり釣り上げた。「ん~、悔しいね。でもイナダも脂が乗っておいしいから大丈夫よ。次は必ずマダイ、釣っちゃうわよ」と笑顔をみせた。

なかなか本命はヒットしなかったが、魚探(魚群探知機)では、マダイらしき反応だらけだった。港前のタナ40メートルでは5日に4・1キロが釣れていて、今後も変わらずに有望だ。水深90~100メートルの瀬ノ海でも、45センチ前後のアジのほかに3~4キロのワラサ、そしてさらに成長した8キロ超のブリもヒットする。

この日はマダイ釣り歴18年の鈴木一輝さん(37=小田原市)が、約1キロをゲット。ハリスはなんと6号10メートル(クッションゴムの長さを含む)でハリは伊勢尼13号とガッチリした仕掛けで対応していた。

鈴木さん ここの海は、よそよりもひとまわり大きい魚が掛かる。細い仕掛けではブチブチ切られちゃうから、ハリスはせめて4号…いや5号じゃないと厳しいかなぁ。

マダイで伸び悩んでいる方々、そして、未経験だけどマダイ釣りに挑戦してみたいビギナーのみなさん、小田原「弘美丸」に来てください。17日には教室も開校します。まずは電話をください。【寺沢卓】

▼船 小田原「弘美丸」【電話】090・8682・8573。マダイ船は午前6時出船、コマセ&氷&オキアミ3キロ付きで1万1000円。