BS釣りビジョン「大漁!関東沖釣り爆釣会」6代目リーダー太田唯(26)が、千葉・金谷「光進丸」(岡澤裕治船長=43)で、「餌取り名人」の異名を持つカワハギ釣りに挑戦した。テクニカルな釣りともいわれるため、今回は東京湾船釣り記録191匹の記録を持つ堀江晴夫さん(57)を先生に迎えた。これからが旬となるカワハギとの戦いはいかに。

前日の同番組ロケもカワハギ釣りだった。「昨日は久里浜の方でツ抜けの10匹でした」。この時の先生役荒井良乃介さん(21)は堀江さんの教え子ということもあり、堀江さんは「昨日10匹なら今日は11匹目標ですね」と笑った。

仕掛けと針は堀江さんが開発に携わったものを使用。幹糸3号60センチで下から14、14、9センチの3本針。針はネオフックだ。「針先がなまると掛からなくなるので頻繁に変えたほうがいい。必ず上向きでね」と指導。

重要なのが餌付け。餌はアサリのむき身だが、まずは水管に2回針を刺し、次はベロを2回刺して、最後に肝を刺す。「ここはゆっくり丁寧にやった方がいい。これが雑になるとアタリも出ないし、掛けてもバレてしまいます」と堀江さん。「先生によってちょっと違いますね」と戸惑い気味の太田だが、「やっていくうちに慣れるでしょう」とほほ笑んだ。

「関爆で荒井さんから基礎は学びました」という第1投目。「重りが着底したら糸ふけを取って1メートルくらい上げて、ゆっくり落としていく。これでアタリがなかったら、重りで底をたたいて誘う」。堀江さんはサオに右手を添える姿を見て「右手に振動が伝わることもちゃんと教わったみたいだね。それが分かるようになると、2~3段階上のことができるようになる」。そう話している最中に「来た!」。だが上がったのはトラギス。その後も掛かるが、いずれも外道。「本命を釣りたいな~。30センチ超えは尺上と呼ばれ、大物の目安になるので、なんとか釣りたいですね」。太田の目には尺上の姿がくっきり映っていたはずだ。

しかし、状況はシビア。「(アサリの)肝しか食べられていないでしょう。これは食いが悪い証拠」と堀江さん。途中フグに針を切られるなどしながら、約1時間ほどで本命ゲット。「豆カワハギだけど、釣れました。よくこのサイズのアタリを取れたよね。私、すごくない?」。だが、これは小さ過ぎたためリリースとなった。

その直後、「来た! 今度はサイズアップかも」で引き上げると本命ダブル。「カワハギダブルは人生初。うれしい」。その後は順調に数を伸ばし、13匹釣り上げた時点では竿頭となった。また、午前11時半ころ、この日の自身最大28センチをゲット。「肝じょうゆでお刺し身が食べられる」と満面の笑みを浮かべた。

結局この日の竿頭30匹には届かなかったが、18匹を確保。「朝イチは渋いかなとも思ったけど、2点掛けや28センチも釣れて、自分的にはバンバンザイな1日でした」。堀江さんは「すごく上手に掛けていた。僕はあまり人を褒めないけど、なかなかでした」と太田を高く評価した。

岡澤船長によれば、「まだ水温がやや高めだけど、それでも結構集まってきているので、数も型も期待できます。これから水温は下がるので、もっともっと楽しめると思います」と今後を展望。また、「この辺で釣れるカワハギは型がやや小ぶりでもしっかり肝が入っているので、おいしくいただけるでしょう」と胸を張った。

この冬は餌取り名人に挑戦だ。【川田和博】

◆太田唯(おおた・ゆい)1995年(平7)9月25日、奈良生まれ。釣りは18年に始め、今年で4年目。特技は魚をさばくこと。好きなものはジブリ作品、釣り、きな粉。横浜DeNAベイスターズ応援番組「今日から!ベイスターズ」等にレギュラー出演中。身長158センチ、血液型AB。

岡澤船長「カワハギとの会話が楽しい」

マシンガントークが売りの岡澤船長も約30分ほどサオを出したが、この短時間で10匹以上を釣り上げた。「カワハギ釣りは魚との会話が楽しめる釣り」という。「速いペースで誘って食ってきても、すぐにそれに慣れてしまう。慣れたと思ったらペースを下げてやらないと食わない」と説明。「バイクに例えれば1~5速の誘い方があって、5速だと魚は『そんなに速いと食えないよ』だし、1速だと『そんなに遅いなら食い放題だよ』なんです。魚の気持ちになって、魚と会話をしてみてください」と話した。

▼金谷「光進丸」

【電話】0439・69・2232。午前&午後便あり。午前便の集合午前6時、出船7時。午後便は集合0時半ころで出船は午後1時半ころ。氷付き8500円で餌のアサリむき身は900円。他の釣り物は午前&午後便のLT黄金アジ。料金は氷&コマセ(イワシミンチ)&餌付きで午前便9000円、午後便6500円。