本紙野球評論家で“大魔神”こと佐々木主浩氏(55)と元ニッポン放送松本秀夫アナウンサー(62)の釣り対決シーズン2の第5戦が28日、神奈川・鶴見「新明丸」(新明利勝船主=68)で、マダコを対象に行われた。

対決はサンケイスポーツとの共同で開催。第4戦は、サンスポ船宿の本牧「長崎屋」(長崎恵夫船長)を舞台にマダコ1匹の重量勝負。大魔神が600グラムで先行も、ラスト約40分前に松本アナが1キロを上げ、奇跡の逆転劇を見せた。この時釣り方は自由で、大魔神はロッド+餌木、松本アナは手釣りのカニ餌テンヤに餌木もつけた。負けた大魔神は「大ダコはカニ餌有利だよね。でも餌木は俺のこだわり」と話していた。

今回は大魔神のリベンジマッチ。審査方法は1匹の重量で前戦同様だが、釣り方はロッド+餌木で統一。「タコは手釣りがほとんどで、サオは過去に1回しか経験がないので、本牧海釣り公園(施設)で練習をしてきた」という松本アナだが、開始約1時間で根掛かり。この日のために新調した餌木やタコベイト等をごっそり失った。大魔神は「根掛かりしてそのまま引っ張ったらダメ。1度緩めてからでないと外れない。餌木の特性を分かっていない」と厳しい言葉だったが、「でも、タコ釣りは根掛かりを恐れたら釣れない」と攻める姿勢は評価した。

開始から約2時間半。松本アナが違和感に合わた。その瞬間、サオが大きくしなるが、松本アナはキョトンとしていた。上がったのは大きな貝殻だったが、なんと、その中にはタコが入っていた。「足にはしっかり掛かっていたけど、こんなことってあるの?」と釣った本人もビックリ。高橋英夫船長(53)によれば、「おそらく貝に隠れていたタコが目の前の餌木を抱いて、そのまま貝に隠れたと思う」と話した。

その5分後。大魔神が松本アナよりもわずかに良型をヒット。その5分後にも掛けてサイズアップを果たし、リベンジ達成へと近づいた。

しかし、タコ釣りでは奇跡を起こしてきた松本アナが、この日も奇跡を起こした。正午過ぎ、「もう1つの餌木にも豚脂肪を巻いて勝負。ラード2倍作戦だ」で大魔神を上回るサイズを上げると、「やっぱり脂肪だね」と満足げにほほ笑んだ。午後1時半ころに3匹目を上げると、大魔神から珍しく「俺、松っちゃんに負けるのかな?」と弱気発言が漏れた。

対戦はそのままタイムアウト。大魔神は「計量はいい。松ちゃんは3匹釣っているし、俺の負け」と宣言。これで松本アナがリベンジを阻止するとともに、対戦史上初の連勝をマーク。シーズン2は松本アナが2勝3敗に押し戻した。

高橋船長によれば、「今年は釣れる場所と釣れない場所がハッキリしている。悪いとも言われているけど、本来のタコ釣りよりはいいと思う。300グラムほどの遅咲きは釣れているので、9月いっぱいは楽しめます」と話した。【川田和博】